立ち呑み日記・キムチのシル [食前酒]

アジア食材店で買ってみた瓶入りキムチの最後の一片をつまんだ後に、シルがずいぶん残りました。

獰猛なほど真っ赤な、辛そうなシルなんですが、このまま捨てちゃうのもなあ・・と、おそるおそるフチに唇つけてちょこっとひと口・・

・・あらまあ美味しい。

口中がカンカンしてくるまでの辛さはなく、味つけがことのほかヨロシくて、
のむおつまみ
テナ感じです。

ついもうひと口。このままごくごく飲み干してもいいくらいです。

考えてみれば、韓国・北朝鮮の方々ってキムチの残り汁、どうしてるんでしょうか・・

・・と、こう書きながら気づきましたが、本邦をかえりみれば、白菜のおしんこを漬けたらやっぱり下の方に澄んだシルが出ると思うんですけど、これまでこれをのんでみようと思ったことなどた・だ・の一度たりッともなかったです。

それはなぜなのか。

キムチのシルのほうは再利用法がいろいろあるようで、クックパットを検索したらずららららーっと出て来ました。

パリの、在仏日本人・韓国人にその名を知られた韓国料理店「韓林(ハンリン)」などは、キムチの残りシルのおかげで大成功したと言い切っていいほどです。

1970年代にフランスへわたってこの店を開いた初代ご主人が、資金の少ないところでなにか名物料理が編み出せないかと頭をひねり、苦肉の策で、キムチの残りシルに刻みネギとしょうゆを混ぜた液に、これも仕入れ値格安の鶏手羽を漬けこんで唐揚げにしてみた。

韓国にはそういう伝統料理は存在しないのだそうで、しいていうなら
「中華料理の範疇(はんちゅう)、じゃないかなあ」
とは、在パリ韓国人の友人。

「韓林」ではこの鶏唐揚げがすこぶるよろしいと、どの在仏日本人・韓国人も知ってるくらいです。

アア食べたくなってきたナ。

韓国本国では、キムチの残りシルといったら白いごはんにかけて食べるのが王道だそうな。韓国には♪真っ赤なお日さまよ、キムチの汁かけ飯かっこんでチャンギ(銅鑼)鳴らしてのぼって来い、という内容の童謡があるぐらいなんだそうです。

「かっこんで」と書いてはみましたが、実際には韓国・北朝鮮でご飯茶碗を手に持ち上げるのは禁物で、しかもご飯は箸ではなくスッカラというスプーンで食べるものですよネ。

白菜のおしんこのほうは、なぜシルをご飯にかけて食べてみようとならなかったんでしょうか。

ただまあ、おしょうゆを代表にして、お茶碗のご飯にかけまわしてそれだけ食べる、ト、こう想像すればわかりますが、お行儀がよろしくない感じがしないでもないですよネ。

とはいえ、おしょうゆに加え生卵が加わるとお行儀は別にダイジョブになるのはどうしてなのか・・

・・とまあ例によってどうでもいいことつらつら考えながらキムチの残りシルをさらにどんどんのみそうになりましたが、さすがに塩分のこと考えてやめました。

キムチの残りシルは、自家製キムチならどう再利用してもよろしいが、市販品の場合、保存料だの着色料だの化学調味料だのがごーってり添加されている可能性が高いので要注意のようです。


写真はしばしお待ちくだされ。

前菜は、鯛のお刺身、大根のバター焼き、銀杏塩焼き、おろし大根にのったいくら
主菜は、鶏レバー、ハツ、豚肉、豆コロッケの串焼き、ポテトフライ、グリーンサラダ*

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