立ち呑み日記・シンデレラ [ワルガキ]

ペロー童話『シンデレラ』とグリム童話『シンデレラ』はどう違う?
というフランス語(国語)の宿題を、10歳のムスコがもらってきました。

グリム童話もペロー童話も子どものころ読んだっけかナ。

「じゃオカーサンは違いが分かるんだね?」
と、ノートも広げずハナほじってるバカムスコ。

エート、シンデレラと言われたら違いも何も、♪ビビディバビデブーが脳内に響き渡り、ディズニー一色になってしまうのは否めません。

ムスコが机に一応出したもののページを開けてもないペーパーバッグを横からパラパラしてみました。まずはフランス勢ペローのほうから。

童話は小学校低学年のころよく読んだので、
「あるところにうつくしいおひめさまがおりました」
というような平易な言い回しだった印象があります・・

・・ところがフランス語の原作は17世紀のもので、今とは違う言い回しが意外にもむずかしい。グリムはその百年後、18世紀ドイツ人ですが、フランス語なれど現代語訳なので読みやすいです。

ディズニーでは確か、母が死に、再婚した父親もまた死んでしまい意地悪な継母および連れ子姉妹のもとシンデレラ天涯孤独、という設定だった気がするんですが。

ペロー版もグリム版も、父親は健在でした。

それどころかグリム版の父親は再婚相手一家と結託して
「あの汚らしい灰かぶりが舞踏会に行けるわけがない」
とかって言い放つ。

ペロー版では冒頭に「再婚した」とあるだけの影の薄い父親で、実子にあれだけ虐待が横行しているっていうのに意に介さない(としか思えない)。

シンデレラいびりは、グリムのほうが激しいです。

「舞踏会に私も行きたい」
と慎ましく申し出るシンデレラに、義理姉はえんどう豆をそのへんへざっとこぼし、
「2時間以内に拾えたら連れてってあげる」

グリム版に魔法使いは登場せず、ハトなど鳥たちがシンデレラを助け、ものの半時間で豆を拾い上げます。意地悪姉は内心驚きながらも難クセつけて、せっかく集まった豆を、今度は暖炉の灰の中へザッ。

義理姉二人の根性悪さッぷりといったら「渡鬼(わたおに)」調で、連ドラならグリム版のほうが視聴率上がりそうです。

対して特撮映画となるとペロー。

魔法使いの杖の一振りで、灰かぶりがお姫様へ、カボチャが豪華馬車へと一気に変化するわけですからね。

グリム版は魔法使いの代わりにハトが衣装をもたらし舞踏会へといざないます。

帰るべき時間が近づくと、ペロー版では今はまだ素敵なままのカボチャの馬車に急ぎ飛び乗り、グリム版では自ら木によじのぼって飛び越えていく。このあたり、ファッションに強いフランス人、エコに関心の高いドイツ人の魂が感じられます。

そして片一方だけ残される靴。ペローはガラス、グリムは金と銀の靴です。

ペローは性善説、グリムは性悪説とでもいますか、ペローでは王子と結婚したシンデレラは義姉妹を赦(ゆる)して良縁まで世話しますが、グリムの意地悪義姉妹は財産のおこぼれをおもねて婚礼の席のシンデレラの両脇にへりついたところをハトに目をくりぬかれるという、なかなかオソロシイ結末が待っています。


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みなさんのお宅ではゴハン何合お炊きになりますか? うちは10歳と12歳のワルガキにより、毎日バゲット3本買います。

前菜は、にんじん千切りサラダ
主菜は、生クリームソースで和えた七面鳥ささ身のムニエル、マカロニ、いんげん塩茹で、グリーンサラダ


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