立ち呑み日記・早起き [ワルガキ]

「朝、7時に起こして」
と、12歳のムスメ。

いつもは7時25分に起こしにかかり、カメよりうーんとノロノロ着替え、ドロリンと朝ごはんに向かうところです。

なぜ、ムスメは早く起きたいかというと
「時間を有効に使いたい」

ムスメが言うところの時間を有効にとは、朝っぱらからパソコンをいじりたい、ト、まあそういうことなんですけどネ。

とりあえず早起きという前向きな気持ちは大いに買いましょう。

ワタシも憶えがあります。

家族の誰よりも早く、眠くて目がシバシバするほどうーんと早く、布団から出る。子どもにとってみれば未知未踏の世界へ足を踏みいれたごとくで、胸がわくわくします。

窓の外は、茄子(なす)色の空にうっすら混じる茜(あかね)色。

カチャカチャカチャ、と、その時、自転車のハンドルにかかった帆布の手提げのなかで中身の詰まったガラスビンが触れ合うくぐもった音がして、隣家に牛乳が届けられる。

キューッ、カシャン、と、今度はうちの前に自転車がとまり、シュポッ(新聞が来ました)。

そのあとはまた静かな時間です。空が次第に赤みを増して来る。

この時ふと思いついて、そおーっと台所に下りてコップにママレモンを水で薄めて空に向かってしゃぼん玉を吹いたんですが、夢のように綺麗でしたヨ。

透明に吹き出したしゃぼん玉はすぐさま茄子色と茜色に混じり合い、見る見る鮮やかな茜色一色になって中空を覆う。これ見たさに、つづけさまに何日かがんばって早起きしたものです。

が、それもまた飽きるもの。あっという間に元の木阿弥のねぼすけに戻りました。

「朝は早く起きることにしている」
という友人は、今も身近に何人かいます。

そのうちの一人、美人辣腕社長秘書で独身のサユリさんなど、7時半に家を出るのに、4時半に起きるそうです。

ゆーっくりシャワーを浴びて、ゆーっくりコーヒーをわかしてのみ、しぼりたてオレンジジュースと目玉焼きとトーストなんかをゆーっくりしたためる。

その間、当然ながらスマホをいじっている。

独身時代のワタシもまたサユリさんと同じく朝ゆーっくり身支度して、コーヒーのみながらゆーっくり新聞を広げたものです。

サユリさんはスマホで新聞も読むので、新聞をとるのは何年か前にやめたそうです。

さて、オカーサン(ワタシです)の目覚ましがいつものように6時50分に鳴り、いやいやながら起き上がって暗がりの手さぐりで着替え、洗面をすませてから、デワデワとムスメを起こしにかかりました。

が、

「やっぱりもうちょっと寝る」
と、毛布をかぶる。マ、そう来るだろうとは思ってました。

ムスメの早起き宣言はこれで三度目なんです。これまでずうっとおんなじシナリオ。

でもまあ若さとは、早起きを決心してすぐさま挫折し、そのうちに徹夜を経験することになり、このときの反動で早寝早起きを再び決意して実践するも再び挫折・・ト、そういうなかで遊んだり勉強したり、それから仕事したりしていくもンじゃないでしょうかネ。

そのうちにふと気づくと、押しも押されぬオバサンオジサンになっている、というわけです。


PIC_0150.JPG
12歳のムスメがなぜか読みたいと言い出した「ハムレット」。会話しかない、話がおッそろしく暗すぎる、と、さんざんでした。

前菜は、アボカドとグレープフルーツとカニ缶のサラダ
主菜は、ホウボウ(魚のホウボウです)のトマト入り酒蒸し、いんげん塩茹で、簡易クスクス

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