立ち呑み日記・カーンチ! [女子]

カーンチ! という声が、なぜか脳内で聞こえてきたのでyutubeで検索し、ここのところ「東京ラブストーリー」にハマっております。

このドラマ、懐かしいなんてもンじゃないですよネ。

1991年1月から3月までの月9で、平均視聴率22.9パーセント、最終回は32.3パーセント、だそうです。

実をいいますと今回初めて観ました。

なぜというに、当時一人暮らししていたワンルームにはテレビがなく、また、あったとしても深夜過ぎまで残業が当たり前の生活では観る時間などこれっぽっちもなかった。当時はほれバブル景気の絶頂ですから、終電後のタクシーも食事も領収書切り放題。

ドラマの東京の風景のそこかしこから、あのころの活気が伝わって来ます。

鈴木保奈美演ずる赤名リカは恋にまっしぐらの奔放さで、男女雇用機会均等法世代の若い女性たちから絶大な支持を得ました。

片や有森也実演じる、エプロンがよく似合い内向的で家庭的な関口さとみは徹底的に嫌われたようです。

ドラマの結末を先に記しますと、リカは身を引くかたちで単身ロサンゼルス支社へ、カンチは昔から好きだったさとみと結婚、彼らの高校同級生でプレイボーイの医大生三上(江口洋介)は、親の言いなりで御曹司との結婚がととのっていた医大クラスメートの元カノ(千堂あきほ)が挙式の直後に翻(ひるがえ)って復縁。

(若かったわねえみんな・・)
と、画面のこちら側で、どうあってもしみじみした気持ちにならずにいられません。

ただ、赤名リカは、初対面の男性新入社員を「カンチ!」といきなりファーストネーム由来のあだ名をつけて呼びかけたり、カンチの部屋へ夜、連絡もなしに同僚二人を連れて来たり、今の視点からすると素っ頓狂きわまりないふるまいばかりするんですね。

当時はでもリカのことを「ステキ」とアコガレても、「勘違いオンナ」とは間違っても思わなかったです。

「さとみみたいな女の子たちが普通だったから、真逆のリカが女の子たちの言いたいことをすぱっと言ってくれて支持を得た」
と、検索していたら出合った
「『東京ラブストーリー』から『失恋ショコラティエ』まで女はどうかわった?」
という興味深いレポートにありましたが。

『失恋ショコラティエ』(2014年)の主役紗絵子はさとみとかぶり、『東京ラブストーリー』の脇役でしかなかった家庭に入る女こそが、今日では女性視聴者の憧れとなっている、とのこと。

『東京ラブストーリー2015、~24年後のクリスマス~』
テのが作られたら、どういうふうになってるでしょうネ。

あるカップルは離婚し、またあるカップルは夫婦別寝室を酒席で自嘲しながらもドンと安定し、住宅ローンを払い、リストラあり転職あり、子どもは先ごろ独立し、仲間うちでたまに飲み会なんかも、ある・・

・・とこう考えれば、これはワタシらの姿。

「カーンチ!」
と、バブルから四半世紀の間にいろいろあった人生が凝縮し、今は他人のオットにして加齢臭だってまぬがれないオジサンへの呼びかけを、ぜひとも聞いてみたいです。


P1000180.JPG
ユダヤのクリスマスの起源となる行事の、この日曜夜は最終日でした。燭台にロウソクをともし、どれが最後まで残るか賭けをするのがユダヤ五千年のならわし。最初に一番長かったからといって最後まで残らなかったり、なかなか深淵です。

前菜は、雌鶏出汁の野菜ポタージュ
主菜は、プロポ(雌鶏丸ごとの水炊き)の残り肉およびニンジン・くたくた長ネギのグラタン、グリーンサラダ

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