立ち呑み日記・ヌュゲット [主菜]

ヌュゲットが、
「久しぶりに食べたい、食べたい、食べたいッ」
と、この9月に中学に上がった10歳のムスコ(フランスの学制は日本の6・3・3制と異なり5・4・3年制なんです)。

ヌュゲットとはフランス語で、ナゲット、ムスコの小学校給食の人気メニューでした。

ムスコが小学校低学年の頃、日本語学校が終わったおやつどきの胃袋をかかえバスの中で
「ヌュゲットぐらいおいしい給食はない」
と、声高に自己主張していたら、前の席の紳士が(おや?)という顔で話しかけてきたことがありました。

「そんなにおいしいのかい?」

大人からすれば安価なファストフードで、何が練りこまれてるんだか分かったもんじゃない、テナ疑念もあるのがナゲットです。

エートね、丸みたいな四角みたいなかたちで、はンッとかじるとすごーくおいしくて・・と、ムスコの説明は要領を得ません。

が、紳士はいたく心をつかまれたようでした。ヌュゲット、と、紳士は自ら発音しながら、手帳に書きこんでさえいました。

尋ねてみれば紳士は作家にして詩人なのだそう。

どうです、安価だ疑念だとあなどるなかれ、文学的インスピレーションを呼び起こすまでなんです。

かくなるナゲット、うちは中学校が目と鼻の先でムスコはお昼にいったん帰って食べることとなり、給食から遠のくことになりました。

食べ盛りの給食でナゲットとなれば、一皿にいくつぐらいのるものなんだか。いくつ食べたってオナカイッパイには程遠い気が、しないでもないですが。

うちは昨日、晩ごはんが七面鳥ささ身のフライで、一枚余分に買ったのが冷蔵庫にあったんですね。

よろしい、ナゲットを、ではいっちょ作ってみましょうか。これまで一度も作ったことないんですが、なに、ミンチを卵でつなぎコロモはたいて揚げれば何とかなるんじゃないでしょうか。

NHK「今日の料理」でも観たことあります。

たねをひと口大に成形するときに、
「形をいびつにすると、より感じがでます」

まずはささ身をミキサーでガーッとやるんですが、いきなり難題が出現。家禽肉って粘るんですネ。そぎ身一枚分全部がミキサーの側面へベッタリ貼りついちゃった。

ナゲットはある程度の量をつくらないとダメみたいです。

こそげると、小鉢ほんの一杯分になりました。これに卵一個はいくらなんでも多すぎるナ、とも思いましたけど、溶き卵半分ポッチ冷蔵庫に残っても邪魔なので、ええい全部入れちゃえ・・

・・すると当然のごとく、水気多くずッくずくのビッタビタ。ここからいびつな形に成形するのは至難の業です。

でも、塩して乾燥エシャロットなどもパラパラしてさらにぐるぐるしているうちに鶏肉が卵を吸い、もったり、というまでになってきました。

小皿に小麦粉を積もらせ、ここへスプーンですくってポタリ。上から小麦粉パラパラ。しかるのちに熱した油へ次々落としていくとたちまち出来上がりです。

軽やかなスナックで、なかなかヨロシイ。

が、何もわざわざ額に汗してミンチになどせず、ひと口大のささ身にコロモつけて揚げるだけで十分おいしいんじゃないかなあ、とも、思いました。


P1000081.JPG
歩きながらパチリ。降り出さなくてよかったデス。

前菜は、カボチャポタージュ、自家製ナゲット
主菜は、シュークルート(ユダヤ式牛肉フランクフルト、千切り発酵キャベツ)、蒸しじゃがいも、いんげん塩茹で、グリーンサラダ


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