立ち呑み日記・抗議マニフ [追究]

フェイスブックを開いたら、9月21日の国際平和デーに先がけてパリ市内で在パリ日本人による安保法採決への抗議デモがあるというので行ってみました。

フランスの平和団体が主催するデモに、戦争法およびその採決のされ方に異議をとなえる日本人グループが
「いっしょにやっていいですか」
と聞いてみたら
「どうぞどうぞ」
と快く受け入れてくれたのだそうです。

日本では、若者を中心にデモが根付きつつありますよネ。とはいえまだまだデモと聞くや「直訴」「一揆」のたぐいと敬遠する方々も多いようにも思います。

ワタシもまた日本語で「デモ」と言われるといまだに、ヘルメットに角材持って機動隊ともみ合うさまが真っ先に頭に浮かんじゃいます。

ところが、フランス語の口語で「マニフ」とこう聞こえてくると、タイコがタカタカ、他の楽器も適宜鳴るなか思いのたけを書いたものを首から吊るし、ないしはそのボードを旗のようにかつぎ、あるいは別にこれといったものを持たず、老若男女が好き勝手にのろのろ歩きしているさまが見えてくる。

「マニフ」もとい「デモ」は、おのおのの主張を発揚する場です・・

・・とはいえワタシだってバブル世代ですから慣れているというわけではないんです。うちのフランス人のオトーサン(ワタシのオットです)ならマニフといったら水を得た魚なんですが。

告知版に示されていたメトロ駅を出ると、日本人会で顔見知りの男性が、前と後ろにフランス語でスローガンを大きく書いた紙のちゃんちゃんこをまとって立っておられました。

「ABE A BAS(アベをはずせ)」、
スローガンは見た目もすっきり、韻をふんでいてすばらしい。

つい先日、パリのマニフというと中心の場となるレピュブリック(共和国)広場で在フランス日本人70名からが集まった戦争法案抗議マニフがあり、
この時に作られた標語だそうです。

「歌もあるんですよ」
と、その男性。

「男と女」のメロディーで、というのがいかにも在フランス風ですが、♪ダバダバダ、ダバダバタ~・・を、
♪アベアババ、アベアババ~・・

「弱っちいのよね歌うと」
「そうそう、闘争っていうより海辺で恋しちゃってる感じ」
と、プラカードかついだお仲間の女性お二人がニコニコなさいます。
「でも武力で抗議するわけじゃないしね」
「そうそう、平和な感じがいいワ」

全体を主催する平和団体の方々は、世界各地のあやつり人形を生きているように動かしながらあの人この人と語り合っています。それを縫うように、ギター抱えた茶褐色の肌の男性がフォークソング風の歌を歌っています。

和やかなマニフです。

「日本の方々ですね」
と、60がらみのフランス人マダムに話しかけられました。

マダムはもともと社会学者で、ユネスコと連携してレバノンをはじめとする中東の平和団体を主宰していているのだそうです。

日本人の一団は初対面どうしが多く、おたがい自己紹介しあったりしました。

「写真とりまーす」
と、日本の抗議デモの主催者の方が手をメガホンにして内心ふつふつと怒れる日本人たちを集め、プラカードとともに写真におさまりました。


P1000069.JPG
「ケバブ」の看板は下から火で炙っている感じがよく出てるんですヨ(写真がヘタでその『感じ』がうまくつたわらなくてすみませぬ)。

前菜は、カボチャのポタージュ(の残り)、トマトサラダ
主菜は、コルドンブルー(七面鳥ささ身のハムチーズはさみフライ)、白隠元豆とさいの目ニンジンのトマト煮込み、いんげん塩茹で、グリーンサラダ



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