立ち呑み日記・熱波です [困った!]

横断歩道の前から来た青年が
(これでダイジョブ)
テナ安心しきった顔で、胸に扇風機を抱えて通り過ぎました。

その、陽炎(かげろう)にかすむ横断歩道の先には、なじみの金物屋・・

・・陽炎にかすむ、ってのはマ、ハナシのあれで、ホラよく「太陽にほえろ!」なんかで遠方のアスファルト道路がゆらゆらするシーンがありましたが、そこまでの距離はなく、渡るほんの目と鼻の先に金物屋があります。

金物屋の店先では、ご主人と店員のお兄さんが日陰に身を寄せ、炎天にもかかわらずホクホク顔で、扇風機の山を見守っています。

「売れてる?」
と聞いてみれば、
「そりゃもう」
と、鼻ピクピク。

日本で報道されたかどうか、こちらはただ今たいへんな熱波が続いているんです。

サハラ砂漠から欧州に向けて熱風が吹きつけているのだそうで、この水曜などパリは39度まで上昇しました。

この季節のここまでの気温上昇は1947年以来だそう。と、いうことは、「前代未聞」というわけでもないんですネ。

2003年にも同様の熱波があり、老人を中心に1万五千人もが亡くなる事態となりました。

パリの夏はふつう熱帯夜が続くわけでなし、クーラーは一般的でなく、このときはパリの店頭から扇風機が消えました。

ちょうどその時に日本から遊びに来て週ぎめアパートに荷をほどいていた知り合いの老夫婦は熱波の初日にピンと来るものがあり、機転利かせて百貨店に走り扇風機を入手。

室内での熱中症をまぬがれましたが、
「フランスの扇風機ったら使うのが不安で不安で」
と、老夫婦の奥様がおっしゃっていたものでした。

「スイッチがアナタ、『強』と『弱』しかないのヨ」

日本の扇風機は、微風からおやすみモードから微に入り細に入り、ついてますもんネ。

十年前の惨事繰り返すまじと、テレビをつけると涼のとり方をくわしく説明しています。

いわく、
「用がなくてもスーパーへ行きましょう」

スーパーの、ことに冷蔵棚周辺はひんやりしてますからね。ワタシなども実践してはいますが、それにしても暑い・・(ため息)。

39度だったこの水曜日など、夏休みに入ったところでムスメがおともだちの家に泊りに行くというので電車で送ったんですが、丸二時間の車中、空調がまるでききませんでした。

窓も開かず、暑いなんてもンじゃない呆然自失。猛暑で命を落とすとはこれかとひしひし感じました。

熱波と同時期に、バーゲンも到来しました。フランスで「バーゲン」と大々的に銘打っていいのは年に二回、期間も決まっています。

冬の、1月のバーゲンのときは1.11のテロのあおりで客足が遠のきファッション業界は並々ならぬ打撃を受けたので、この夏に賭けると言っていいバーゲンです。

ワタシもつい行っちゃいましたけど、大手有名店でも、エアコンのあるところとないところが、あるんですネ。

エアコン無しの店は割り食ってるんじゃないかなあ、と、汗ふきふき思いましたね。とはいえ女たちはいずれにも群がってましたよ。

アッパッパみたいな、最低限を隠すのみ、みたいなワンピースの安いのを買っちゃいました(なにしろ暑いのでわが身の救命対策)。


PIC_0350.JPG
凱旋門の上からパチリ。

前菜は、メロン
主菜は、牛(オングレという部位)ステーキ、にんにく風味じゃがいもソテー、いんげん塩茹で


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