立ち呑み日記・虹の岐路 [おやつ]

ワタシは今岐路に立っている。

いや、進むべき道は重々分かっていても、いまだ足を踏み出せない・・

・・いえね、先日、レインボーケーキという、おッそろしく毒々しいお菓子を12歳のムスメにせがまれて焼いたんですね。(前々回の立ち呑み日記の写真をぜひご覧ください)
http://tachinominikki.blog.so-net.ne.jp/2015-03-17

「うわー!(ないしは『うげー!』)」
と、家族一同歓声(ないしは嘆声)をあげ、デザートにおのおのささやかな一切れずつ食べました。

生地自体はバター・砂糖・卵・小麦粉の正統派ですから、味はごくごくふつうのスポンジです。

「だから目をつぶって食べたんだ」
と、手探りで口に運んだオット。オットはカトルカールという、バターのきいたカステラ風焼き菓子が大好物です。

でもやっぱり、これはささやかな一切れが限度でした。薄目を開けるや鮮烈な色彩が瞳に飛び込み、
「ノドが詰まる気がしてダメ」

そのカラー漫画風色合いに興味津々とびついた10歳のムスコも、発起人であるムスメも、その委託製作者
オカーサン(ワタシです)も、同じことでした。

ちっぽけな一切れはまあ片付きましたが、次に手を出す気が、どうッしても起こらない。

発起人のムスメはといえば、翌日のおやつにレインボーケーキを冷蔵庫から出すと、
「アアやっぱりきれい」
と、うっとりし、じーと見つめつつ別のお菓子食べるありさまです。

なんでこんなにも食指が動かないんでしょうか。色はあれとして味はごく普通のスポンジケーキなのに・・

・・と、いいますか、味が普通のスポンジケーキだからこそ、食べる気が起きないんです。色と味が呼応してない。

色にはホラ、イメージするところの味と香りがありますよネ。紫はブルーベリー、青はブルーハワイ、黄色はレモン、テナ感じで。

緑は、日本では抹茶やメロンや青リンゴですが、フランスではおもにピスタチオです。

スポンジに人工的であれこれらの味と香りがついていれば、まだ手が伸びたように思います。それが証拠に、同じように毒々しくとも風味のいい名店のマカロンだとどんどんつまみたくなる。

「味と色だけではないんじゃないの?」
というお声が聞こえてきたようですが。「プロの技とオカーサンの日曜仕事をいっしょにするのはどうかねえ・・」

然(しか)り。韓国やシンガポールではレインボーケーキが売りのオッシャレなサロン・ド・テが大繁盛といいますから、プロの手になるものは味がいいのでありましょう。

が、インターネットにあまた溢れたレシピとあの目もくらむケバゲハしい画像の製作主は、家庭の一般人ではないでしょうか。

みなさん、焼いた後どうなさったんだか。

色の層をなす都合上、分量はちょっぴりとはいかず、小麦粉で500グラム弱、卵で6個からもなり、「ケロリン」の洗面器を伏せたほどの大きさで冷蔵庫を大幅に占領するんです。

また、重ねる接着剤代わりおよび表面のデコレーションにクリームチーズを使っているので、あまりもちません。

そういうわけで、減る気配なく日ばかり過ぎた今日。食べ物を胃袋でなくゴミ袋に投入するのははなはだ不本意ですがねえ(泣)。


PIC_0201.JPG
あらきれい、と、これなど思うんですが。やはりプロとの違いでしょうか。

前菜は、かぼちゃポタージュ
主菜は、七面鳥腿肉ロースト、じゃがいもロースト、モロッコいんげん塩茹で、グリーンサラダ

nice!(4)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 4

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。