立ち呑み日記・パスタくるくる [晩ごはん]

10歳のムスコとの三泊四日のイタリア二人旅を終え、ローマ・フィウミチーノ空港のカフェテリアに席をとり、やれやれ。

フライトがちょうど晩ごはんの時間にかかるので、乗る前にお腹いっぱいにしておこうという算段です。ローマ・パリ間は2時間。国内線と同じく飲み物とクラッカーしか出ません。

そこでムスコは大好物のピザ・マルガリータとコーラ、オカーサン(ワタシです)はサラミ盛り合わせと白ワインをとり、本場モノの食べおさめとします・・

・・とそこへ隣りのテーブルに、首から名札をさげた空港スタッフの男性がセットメニューの載ったお盆を置きました。

夜勤の空港スタッフも旅行者と同じところで食べるんですネ。毎日となると値が張りそうですが。

本場イタリア紳士が選んだ晩ごはんはと横目をつかうと、プリーモ・ピアット(第一皿)にトマトソーススパゲッティー、セコンド・ピアット(第二皿)に鶏肉ローストとコントルノ(つけ合わせ)のほうれん草ソテー、フルッタ(水菓子)にバナナ。

一般家庭の晩ごはんもこんな感じではないでしょうか。

考えてみれば今回、イタリア人がお食事しているのを目の当たりにするのはこれが初めてです。なにしろちびすけといっしょですから、地元民に人気の店へ足をのばしてみたくてもままならず、手近な、観光客相手の店ばかり。

「スパゲッティーをフォークとナイフで切って食べている外国人観光客であふれかえっているような店はいただけない」
と、『地球の歩き方』にありましたが、まさにそういう店です。

ここで糾弾されている外国人観光客って、フランス人じゃないでしょうかネ。

パリのピッツァリアではそうやって食べている人があんがいいますし、切らないにしてもナイフを添えるのはフランスの習慣です。

さて、隣席の本場イタリア紳士へ横目どころか(おおおおお)と目が釘付けになっちゃいましたぞ。スパゲッティーのフォークくるくるの目ざましいこと。

くるくるくるっとフォークが軽やかに動いたかと思うや見事なひと口大となり、それはもうスパゲッティーがびょろびょろ飛び出している箇所が1ミリたりッともないひと口大を、ぱくり、と、いきます。

カミカミ、ごっくん、再びくるくる、ぱくり、カミカミ・・。流れるようにお皿の小山が片付いていきます。くるくるのさりげなさと確かさ。免許皆伝とはまさにこれなり。

日本でパスタはもはや国民食といっていいほど浸透してますが、くるくるに関しては形骸化してはいないでしょうか。

ワタシなどそうなんですけど、くるくるは一応するものの、全部巻き終わらないうちにぱくっといっちゃう。そして噛み切る。

そうするべきではない、と、頭では重々判ってはいるんですがねえ・・

隣席のイタリア紳士がくるくるを昨日今日体得したわけでないのは火を見るより明らかです。離乳食を終えてこのかたマンマにしっかり躾けられたんだろうなァ・・

・・と、感心ばかりしていていては搭乗時刻になってしまうので、上品な風味のイタリア産サラミを、これもイタリアの白でぱくり、グビリといきました。


PIC_0146.JPG
出すのぎりぎり間に合いました。せっかくだから当分飾っておきたい心境(だからこそもっと前から出しておくべきだった)。

前菜は、トマトサラダ
主菜は牛挽き肉ステーキ、カレーライス、モロッコいんげん塩茹で







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