立ち呑み日記・真実の口 [おでかけ]

行列の概念って、ディズニーランド以前と以降で変わったのかナ、
なあんて、行列しながらつらつら考えちゃいましたヨ。

冬の学期休みで10歳のムスコとイタリアふたり旅、ローマの「真実の口」の大行列にいるところです。

行列の末どうするかというと、「ローマの休日」のグレゴリー・ペックよろしく口に手をつっこんで記念写真パチリ。以上。

たったこれだけのために、いろは坂もかくやと蛇行する列でめんめんと待とうというんです。

行列をなしているのは世界の観光客。「真実の口」は紀元前1世紀のものだそうですが、じっくり鑑賞している観光客は誰一人としていません。また、「じっくり」やられた日には列は停滞し、何十分待ちになるか見当もつかなくなります。

よくしたもので係の方が立ち、カメラを一瞬あずかってはそれはもう手際よく記念撮影して、
「ハイ次の方」。

イタリアというと電車が遅れるのは当然だの万事時間通りに事がすすまずノロノロしてるのとよく耳にしますが、とオんでもない感じです。

係の方はいったん預かったカメラで漫然とシャッターを押すのではなく、瞬時にピントを合わせ、「真実の口」の円盤が画面にきっちり入るよう風の早さで望遠を調整し、「チーズ!」を各国の言葉で言い、プロはだしの撮影をなさっています。プロはだし、どころかこうなるとれっきとしたプロ(しかも驚くかな料金請求なしです)。

「真実の口」の底力たるやスゴイですね。

これがトレヴィの泉ならローマ再訪を願って肩越しにコイン投げるなり、ローマ帝国の遺跡コロッセオやフォロ・ローマならじっくり探訪して在りし日を思い描くなり、れっきとした観光活動があるわけですが、「真実の口」にはそれがないんです。

記念写真撮るのみ。

ハナシは40年前にさかのぼりますが、日本に「モナ・リザ」が来た時ワタシは小学4年生で、上野動物園のカンカン・ランランと同じく見に行きましたが、やはりたいへんな行列でした。

「真実の口」と同じく「じっくり」は許されず、係員環視の中、歩みを止めることなく通り過ぎつつ、ひと目見ました。

ちなみに言いますと、この時「モナ・リザ」の横でピースして記念撮影とは思いもよりませんでした。

この時の行列は、押し合いへし合い。一刻も早く「モナ・リザ」見たいッ、ぼやぼやしてると見られなくなるッ、行列はそんな気概に満ち満ちてました。

トイレットペーパー買わなきゃッ、ぼやぼやしてると買えなくなるッ、と、当時はオイルショックで生活に行列はつきものでしたが、(ぼやぼやしてると・・)という焦燥感が行列には渦巻いていたように思います。

ところが「真実の口」の行列には、それがないんですね。「ディズニーランド」のモロモロの行列も、(ぼやぼやしてると・・)とは無縁だと思います。

なぜというに、順番は待てば必ず回ってくる。映画一本観るくらいの時間を「万事休す」ないしは「諦観」の姿勢でやり過ごすのが行列である・・

・・というわけで待ちに待ち、嘘ついたことある人は噛みつかれるという口へ果敢に手を突っ込んだムスコの雄姿をパチリとデジカメにおさめました。


PIC_0142.JPG
無類のピザ男であるムスコの強い希望を聞き入れピ皿(と名付けました)をみやげもの屋で買いました。今後ピザはマイピ皿で食べるそうです。

前菜は、アボカド、レモンで
主菜は、鶏肉ロースト(昨日の残り)、じゃがいもピューレ、パプリカとナスのグリル


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