立ち呑み日記・コンポート [デザート]

「これあげる」
と、食通の親戚が、りんごのコンポートを携えてやって来ました。

お昼にしょっちゅう買う高級おかず屋さんのランチセットの定番デザートなんだそうな。

このランチセットは前菜のちょっとしたサラダとたっぷりした日替わり主菜(肉ないしは魚料理およびつけ合わせ二品)にコンポートがついて、12ユーロ(約1800円)ナリ。

なかなかよろしいセットではありませんか。

が、毎日昼ごとにデザートまでしっかり平らげていたらカロリー過多とのことでで、パック入りコンポートは四つもあります。

ということはランチ四回分。

ハハーッとありがたく頂戴し、右から左へ鍋に開けて火にかけました。いくら砂糖煮とはいえ4日前のもあるわけですしね。それにコンポートは冷たいより温かいほうが格段においしいです。

このあたり、高温多湿の日本ではまた違うことでありましょう。クックパッドを見ても「冷して完成」というレシピが多いように見受けられました。

あと、「コンポート」とこう日本語で画像を検索すると果物の形がちゃんと残っているものばかりですが、今目の前にあるのはジャムのごとくにドロドロです。

概してフランス人は、コンポートが好きですよね。ドロドロのやつです。

スーパーの冷蔵棚にもヨーグルトやプリンのように小分けになったコンポートがコーナーを占めています。大ビン入りももちろんあり、いずれもドロッドロ。宇宙食みたいなチューブパックに入ったのは子どものおやつの定番中の定番です。

フランス人はなぜにこう、このドロドロに目がないのか。

うちも、果物が傷み始めると粉砂糖をぱらっとやって煮るんですが、ぐつぐついう音と香りに誘われ、フランス人のオトーサン(ワタシのオットです)がソワソワフラフラと台所にやって来ます。

そして引き出しからスープ用のスプーンを取り出してきて横からいきなり鍋につっこみ、熱いところをベロベロリンと舐めたり、する。

「そのスプーンの二度つっこみ厳禁ッ」
と、日本人のオカーサン(ワタシです)は牽制することとなります。

「コンポート? ・・ってことは今日デザートにクレープだ!」
と、学校から帰るなり、家のなかに漂う甘酸っぱい香りからたちまちに鍋の中のものを言い当てると早々と腕まくり始めるワルガキ二匹。

コンポートとクレープ、ッテことは何枚も何枚も何枚も食べる・・
と、あたかも連想ゲームのごとく、フランス人の胃袋は準備態勢がととのうようです。

仕方ない、晩ごはんに向けてクレープ焼いておきましょうか。

クレープはフライパン二枚をあやつってどんどこ山にしていくのでせわしいことこの上なく、なかなか力が要ります。

さてこうやって、クレープに熱いドロドロをたーっぷりぬって食べたんですが、食通の残したコンポート、とおってもヨロシかったんですヨ。甘さの背後にきわだった酸味があり、隠し味にバターが練りこまれているらしくコクもある。

一枚でやめるつもりが、わんこクレープについなっちゃいました。


P1020683.JPG
なまり色の一日でしたが夕立のあと一瞬ぱっと晴れ間が出ました。

前菜は、パンプキンスープ
主菜は、鯖(さば)のグリル、いんげん塩茹で、蒸しじゃがいも

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