立ち呑み日記・恋人たち [おでかけ]

「部屋で水着を下に着てくればよかったんですよね思いつきませんでした」
と、温泉ホテル内のプールを出ようとしたらロッカーの前でお若い男性が、傍らのお若い女性に言っているのを小耳にはさみました。

ただ今ワタシら家族は熱海の温泉ホテルに来ているところ。

外国人の団体旅行やグループの記念旅行などに最適の大規模ホテルで、水温の高い屋内プールのほかにゲームコーナーもあり、ワルガキ二匹が日本の聖地とあおいでいるところです。

さてお若いご両人。

「ここすごく暑いですね」
と、またしてもお若い男性。お二人とも二十歳前後で、学生さんでしょうか。

なぜにまた二人の間で丁寧語?
と、通りがかりのオバサン(ワタシです)は不思議に思ったんですね。

だって温泉にお泊りの仲ですゾ。

先日、渋谷のLABIヤマダ電機をのぞきにいった折、百軒だなの、急な坂道にひっそり並ぶラブホ街に迷い込んだんですが、行きかう学生さん風二人連れは「うん」「~だよね」と、手に手を取ってみなさんタメぐちでした。

日本におけるラブホの発展は住宅事情を如実に表してますね。すなわち、自室の壁が薄くプライバシーが保てない。

相手の家族と顔を合わせるのがイヤ、というのもありましょうが、以前は確かに飲み物をお盆にのせたオカーサンがドアを不意に開けて挨拶(というか偵察)に来たものですが、最近のオカーサンはそういうあからさまなことしませんね。

「できるだけ遠巻きにしてる」
と、大きい子どもを持つ友人オカーサンの証言も得ています。

「ネックレスとったらとグッと楽になったなあ」
と、シルバーのチェーンをまとめながら先の学生さん風男性。「さっぱりしましたよ」

最近の青年にネックレスやピアスは当然のアクセサリーですもんね。

うちの11歳のムスメなど親戚の伯母さんからプレゼントされた銀メッキのネックレスを後生大事(あるいは不精)に四六時中首につけたままですが、シルバーを不用心に温泉に浸けるとたちまち黒ずんじゃいます。

「荷物、ロッカーにいっしょに入れます?」と、青年。

「うん」
と、ここではじめてうら若き女性が声をだしました。

「そうですね」ではなく「うん」、ということはこのお二人、学校のサークルあたりの先輩後輩カップルでありましょうか。女性のほうが一学年(と決めつけた)先輩。

お二人は、初ラブホの代わりに温泉ホテルにしたのではありますまいか。

ラブホのあからさまに比べ温泉ホテルならプールがありゲームコーナーがあり、家族連れや年配者のグループが闊歩して淫靡とは対照的な雰囲気を醸している。

プールのあと夕食バイキングが終わって部屋に戻るまで、向かうべき現実に直面しなくてもすみますからね。

ホラお食事のあと部屋に戻ると、シーツの折り返しも清々しくお布団がのべてあります。この二つ並んだお布団の隙間をぐいっと寄せるわけですが、先輩と後輩、どちらがその手を下すのか。

(女性の先輩のほうだナ)
と、はなはだ下世話な判断を横目でくだしながら、ワルガキが走って行ったゲームコーナーに向かいました。


P1020401.JPG
 実家の猫の額の柿の木なんですが、ゴトン、と、たいへんな勢いで青い実が屋根に落ちて来るのでびっくりします。

前菜は、お刺身、海藻の酢の物、茶碗蒸し、海老チリソース炒め
主菜は、天ぷら、ほうれん草のグラタン、さつま揚げ


nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 2

式守錦太夫

若者の丁寧語使いから、よくもまあここまで派生させました。
その類まれなる飛躍的な思想(妄想ともいう)はスバラシイ。
私などは、女性タレントとマネージャーかなと思っちゃったりします。
by 式守錦太夫 (2014-07-10 01:23) 

ぐちぐち

なあるほど、そういう二人もあり得ますナ。
by ぐちぐち (2014-07-10 11:05) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。