立ち呑み日記・コールラビ [前菜]

コールラビ、という野菜を初めて買ってみました。

みなさんご存知ですか? 薄緑色のカブみたいで、わき腹あたりからも細い茎が生えている野菜。

ずいぶん昔になりますが、1970年代後半、キューピーマヨネーズだったかの広告で、この野菜を見たことがありました。

ヘンテコな形で存在感あるなあ・・と、思いながら、その名も知らぬまま40年近くが過ぎてしまいました。それがここのところ、近所の八百屋にゴロリンとあるんですヨ。

二、三年前まではついぞ見かけませんでした。

外国産なんだろうなあ、と、遠巻きに眺めていたところ、本日ついに
「目が合った」。

おそるおそる手にとり八百屋のマダムに訊ねたところ、初めてその名を知りました。

シューラーヴ(コールラビ)、直訳すると「キャベツ蕪(かぶ)」、キャベツ同様アブラナ科で、根本が蕪のようにふくらむからだそうです。

蕪(かぶ)のようですがもっとうんと甘みがあり、生はさくさく歯ごたえよく、火を通すとよりねっとり甘くなっておもに付け合せのピューレにするものである、と、おしえてくれました。

お値段も、めずらしい野菜なのにちっとも高くなく、野菜で一番安い部類の蕪とそう変わらないくらいです。

日本の大手会社の広告塔にまでのぼりつめた大スターが、こんなにも気さくに目の前にいるなんて。大感激でお財布を開きました。

ドイツでは昔からよく食べられている野菜だそうです。茹でてクリームと和えたりして、やはりつけ合わせにするもよう。

「フランスじゃ『リバイバル野菜』よ、これ」
と、八百屋のマダム。

戦時中の食糧難に栽培が簡単だったおかげでこればっかり食べることとなり、経済が上向きになったころから、
「もう見るのもイヤ」
と、そっぽを向かれ、市場から完全に消えてしまった。それが21世紀も十年以上が過ぎた今日、目新しいしゃれた野菜として復活。

そういう先輩格野菜に「キクイモ」があります。

パッションフルーツなどと肩を並べて八百屋のエキゾチックコーナーにしゃなりと鎮座しているんですが、戦中戦後を経験した世代はやはりどうあっても敬遠のようです。

コールラビ、どうやって食べましょうか。

以前、蕪と青リンゴの薄切りにかつお節をまぶした箸休めをお料理の先生をやっている幼なじみからおしえてもらい、これが爽やかでとおってもヨロシかったので、応用して前菜にしてみましょう。

なんといっても初体験ですから生でかぶりつきたいです。

コールラビは日本でも生産されてるんですってネ。宮崎県の清武という町が生産に力を入れていて、「きよちゃん大王」という名称で出荷販売されているそうです。

結論から先に申しますと、コールラビの甘みとさくさく感が青リンゴの酸味と食感に絶妙なバランスで大成功、と、いいたいところでした。

が、家族全員からソッポ向かれた(涙)。

「なにも戦時中の追体験をしなくても」
と、オトーサン(ワタシのオットです)。それって先入観ありすぎ(と思う)。

食べればあんなにおいしいんですがねえ・・


P1020108.JPG
これですこれです。なかなか風格あるでしょ?

前菜は、アボカドとグレープフルーツのサラダ
主菜は、トマトの肉詰め、ねじりマカロニ、いんげん塩茹で

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