立ち呑み日記・いやげ物への道 [おでかけ]

ただ今日本に単身一時帰国中なんですが(昨日の立ち呑み日記をご高覧ください)、野暮用が無事済んだ帰りの渋谷駅で「国宝みうらじゅん・いやげ物展」が、パルコミュージアムで今ちょうど開催されていることを知りました。

なんという好機。

みうらじゅんさまのいやげ物コレクションを、本でだけでなくぜひこの目で見てみたいとつねづね思っていたところでした。

そこでホクホクと寄り道を決め、パルコに向かいます。

学生時代は我が庭のごとく闊歩していた街ながらちゃんと行きつくか心配でしたが、足がしぜーんと交差点を渡り、スペイン坂までたどり着きました。

ウン、『JJ』抱えてウエッジソール履いてたころは用もなくスペイン坂をたらたら歩いたもンだった。

スマホ片手にたらたら歩いているお嬢様方好みのカワイイ店が今はあれこれ並んでいますが、その中に昔の面影をつい探しちゃいます。

オ、「人間関係」がまだある・・と思ったら「大中」も、「五右衛門」も、ちゃんとあるワ。

「人間関係」は当時は喫茶店でしたが、今はおしゃれなカフェになっています。「大中」は中国雑貨店、「五右衛門」はパスタ専門店。

「渋谷も変わらないところは変わらないわねー」
と、いう声が聞こえたので見上げると、その二階に以前からある「スペイン料理・びいどろ」の階段を、かつて聖子ちゃんカットだったはずの美魔女お二人が下りて来られます。

ホントホント、と、その会話に加わりたい心境。しかしここで油を売っている暇はなく、ワタシにはみうらじゅんさま(のコレクション)が待ちうけている。

「土産物とは、そもそも買った者も貰った者も
大喜びする前提で作られるべきものですが、
どうもイマイチ。
いや、それどころか“一体誰が買うんだろう?”と、
店先で疑問を投げかけてくるものがあります。
それがすなわち『いやげ物』であって、
私は何十年にもわたり日本各地を回って集めて来ました。」
と、渋谷駅で見かけたポスターにはみうらじゅんさまの心躍るような解説もありました。

スペイン坂を上ると、目の前がパルコです。

ここも学生時代は買うものもないのによく来たもので、道行く人を見渡せる2階のカフェ・ド・ロペと8階に「オクトパスタ」というメニューにタコ焼きのあるオッシャレな喫茶店がありましたが、今はもちろん様変わりしています。

それよりなにより、一階に並ぶブティックがワタシらにもはや用無しの、ワタシらの娘世代向けであることに改めて感慨深くなりました。時は過ぎますねえ・・

さていよいよ、お目当ての展覧会です。

しょっぱなは「フィギュ和」。昭和の時代、土産物店の花形だった民芸人形です。「フィギュ和」は今、ご当地キティちゃんなどにとって代えられました。

ウクククと笑い、ウームとうなりながらどれもこれもしみじみ鑑賞しましたが、土産物がいやげ物に変貌したのは平成に入ったころではないでしょうか。

そして平成も四半世紀が過ぎた今、いやげ物は完全に絶滅し、もはや民俗学的標本になっている。

時は過ぎますねえ・・


P1010855.JPG
入場みやげにカスハガのプレゼントがありました。地方の小さい町の絵葉書集に入っている名所旧跡ではない数そろえのためと思われる絵葉書。

前菜は、くらげ、鶏肉のネギソース、ピータン
主菜は、海老の辛味ソース、きゅうりの辛味和え、五目焼きそば

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式守錦太夫

やばい~、2月3日までなんですよね。
これ絶対に行きたいなあ・・。
チャンスを探して行ってきます!
by 式守錦太夫 (2014-01-26 00:28) 

ぐちぐち

ぜひぜひ! ご感想を聞かせてネ。
展覧会の売店で『色即ぜねれいしょん』を買い、一気読みしちゃいました。
by ぐちぐち (2014-01-26 04:45) 

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