立ち呑み日記・暗記歌 [ワルガキ]

社会の教科書を開いたなりの11歳のムスメが先ほどからヘンテコな歌をがなりたてている。

「まず宿題してからにしなさい」
と、鹿爪らしくやったら、「今やってるとこなのッ」

はやり歌をがなるのが勉強というんですかッ、と、こちらも戦闘態勢に入りかけたら、
「歌にして暗記してるとこなのッ」

ムスメがしょっちゅう口ずさんでいるメロディーながらよく聞いてみると、アレクサンダー大王がどうしたの東方遠征は紀元前334年から324年でヘレニズム時代がこうしたの、という歌詞。

そんなんでちゃんと頭に入るの? と、大いにあきれながらも遠―い記憶がよみがえりました。そういやそんな風に無闇に歌にのせて暗記したもンだった。

「副助詞のうた」だったか、クラスメイト作詞による歌を、定期試験の前に必死にがなり立てました。

浅田美代子「赤い風船」のメロディーで、
♪かも、やら、さえ、でも、しか・まで・ばか~り~、だけ、ほど、くらいぐらい、なぞな~どや~ら~か~・・
と、40年の歳月をぬって今不意に口にのぼってきました。

この歌のおかげで多少なりとも点数が稼げたんだかどうか。

当代大流行をやや過ぎたあたりの曲で、メロディーにすっかり慣れ親しんで即座に口をついて出てくるまでになっている、というのがこのテの暗記歌の特徴、なの、かも、しれません。じっさい「助詞のうた」をがなっていたころはもう、ミヨちゃんは新曲を出してません。

こういう暗記歌って、考えてみれば我が人生でほかにも何曲かあります。

大学受験の時は、代ゼミで「野村の古文」と知られた古文の野村先生のクラスで「助動詞のうた」だったかを一同で合唱したものでした。

♪ひとつとせぇ~・・というかぞえ歌のメロディーで、
♪未然形~、る~らるす~さすしむ(ときてぇ~)<ナントカカントカ(忘れた)まし・まほし・り、「さみしい」ね~・・

「さみしい」とは、サ変(さ)が未然形(み)、四段活用(し)が已然形(い)。

サ変は未然形に、四段活用は已然形に接続する、と、いう意味合いだったように思いますが、詳細は記憶の暗闇に埋没してしまいました。

野村先生がかぞえ歌を採用なさったところが、いかにも旧制高校世代という感じが、します。

中学高校をカトリックの学校に通った友人によると、必修だった宗教倫理の時間に新約聖書の目次の順番を、やはり歌で丸暗記させられたそうです。

♪汽笛一せい新橋の・・のメロディーで、
♪マタ・マコ・ルカ・ヨハ・使徒・ローマ・・

百年以上もの歴史のある鉄道唱歌にのせてというのが、日本に根付いたカトリックの長い歴史と伝統を感じさせます。

こういう暗記歌はリズムも大切なので、「きよしこの夜」では間延びして頭に入りづらかったのでありましょう。

検索してみたら、『歌って憶える英文法』といった受験参考書も続々と出版されていて、暗記歌は脈々と進化発展しているようです。

そんなやり方を勉強といっていいのかッ、という厳しい見方も確かにありましょうが、暗記歌というのはなんといいますかその、青春ですよねえ・・


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クリスチャン・ヴァデムが出演しているというんですがどの方がそうなんだか。みなさま憶えてます? 「さよなら夏のリセ」という青春映画で人気が出た、カトリーヌ・ドヌーヴを母に持つ若手俳優。赤玉パンチのCMにも出演しました(このときの歌は安全地帯『ワインレッドの心」でした)。

前菜は、トマトサラダ
主菜は、若雌鶏ロースト、じゃがいもロースト、カリフラワーとベシャメルソース

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