立ち呑み日記・大人買い [買い物]

「フェーヴがハリー・ポッターだったワ」
と、アジア食材店でばったり会った日本人のオカーサン仲間に言われ、にわかに浮足立ちました。

フェーヴというのはガレット・デ・ロワ(王様のガレット)という、今の季節に食べるパイ菓子にしのばせてある陶器などの小さな人形やらのこと。

みごとフェーヴをひきあてると、本日の王様としてガレットについてくる紙の王冠をかぶせてもらえます。

今の季節と言いましたが、正確には1月6日、公現祭というカトリックの行事のお菓子で、1月末ごろまで店頭に並びます。

フェーヴ(そら豆)というくらいで、1970年代くらいまでは本物の乾燥そら豆が入っていたようです。

その後、陶器や金属でいろいろな形がつくられるようになり、今日ではコレクションの対象にまで発展しています。

パン屋やスーパーなどでガレットとは別にフェーヴのみシリーズ一式で売られていたりするほど。フランス版「大人買い」、テナ感じでしょうか。

子どもはフェーヴをあてるのがそれはもう楽しみで、切り分けるところからかたずをのんで真剣勝負です。

うちの11歳のムスメはハリー・ポッターの大ファンですから、オカーサン(ワタシです)としてはなんとしても買ってやりたい。
「そのガレット・デ・ロワの店ってどこにあるの?」

お住まいの近所の、ごくふつーうのパン屋だそうです。

パリの街はどこにでもパン屋があるところからガレット・デ・ロワはふつう近所でつごうするもので、わざわざバスや地下鉄に乗ってまでして買いに行くものではありません。

それを、バスに乗ってわざわざ買いに行こうと決心がかたまりました。

オカーサン仲間からはだいたいの場所をおしえてもらったので、そのあたりまで行けばなんとかなるでしょう。

幸いうちからはバスで一本、番地で言うとこのあたりと下りたバス停の近くに、ありましたありました、ごくふつーうのパン屋。

「フェーヴがハリー・ポッターですよね」
と確認をとろうとすると店員さんは少しばかり驚き、
「少々お待ちください」

奥でパンを焼いていたご主人としばしのやり取りの末戻ってきたところによると、ハリー・ポッターとクラシックカーのシリーズがあり、もはやどれが入っているかは判らなくなった、とのこと。

ガラスケースをじーとにらんで、入念に選びましたね。二三人用の小さいのがあったところから、二つまとめて「大人買い」です。

期待大いに高まるなか、晩ごはんのデザートに切り分けたんですが・・

ハリーポッターでもクラシックカーでもなく、ギターとドラムという楽器のシリーズが入ってました。これはいったいどうしたことか。

街のごくふつーうのパン屋さんのこと、おそらく常連客に毎度目新しいフェーヴがあたるよう同じものを大量に仕入れることなくいろいろなシリーズを少しずつ入れているのでありましょう。

代わりと言ってはあれですが、本日スーパーに行ったら映画「ホビット」シリーズのフェーヴ入りというのが特売になっていて、オマケにおどらされるかたちでついカゴにとっちゃいました。


P1010847.JPG
パリは暖かく春の花がほころびてました。まだ1月なのに。

前菜は、ニンジン千切りサラダ、トーストにのせたスモークサーモンとイクラ
主菜は、若雌鶏のロースト、じゃがいもロースト、モロッコいんげんとブロッコリー塩茹で

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