立ち呑み日記・さらばモーモー [おでかけ]

ありゃま、「モーモー」がなくなってる。

「モーモー」というのは、ワルガキ二匹の通う日本語教室の近くにあるカフェテリアで、いつもいい具合に空(す)いていたんですヨ。

牛のイラストがトレードマークなところから、日本人オカーサンの間で「モーモー」と、呼ばれてました。

座り心地のいい籐椅子が配置され、無線インターネットも使い放題。オペラ座界隈の日本人街にあるところから、日本語とフランス語の無料交換授業をしているひとたちも、けっこういました。

みなさまがたコーヒー一杯で、充実した時間をお過ごしのようでした。

やはりそれがいけなかったんでしょうか。コーヒー一杯で何時間もねばられた日にはテイクアウトカフェテリアとしてはたまりません。

日本語の授業を待っているわれわれオカーサンも、もっと何か注文するべきだった、の、かも、知れない。

こちらのオカーサン(ワタシです)もまた、カフェ・アロンジェという、エスプレッソをお湯で薄めたコーヒー一杯しか、いつもたのみませんでした。

この店は食べものはオルガニックが売りなんですが、素人の手作り感いっぱいの日替わり温製タルトだの、冷蔵棚でめんめんと冷えきっているサンドイッチだので、質および量からかんがみてお値段がちょっとなあ・・、という感じが、ないとは必ずしも言い切れなかったんです(言い方がまだるっこしくなってきナ)。

「この店で10ユーロ(約1300円)払うくらいなら道渡ってラーメン食べたほうがずっといいワ」
と、断言するオカーサンが、何人もいたぐらいでした。

大通りを渡れば、日本レストラン街として知られたサンタンヌ通りですからね。

時分どきの授業を、空腹抱えて「モーモー」で待機し、サンタンヌ通りのほうへ繰り出していくのは、たまさかのたのしみです。

日本人オカーサンだって、せっかく日本人街に来ているんですから権利を行使しないことには、つまりません。

「後で行くから席とっておいてね」
と、「モーモー」を通り越していくオカーサン仲間も、よくいました。

「京子食品」に日本の食材を買いに行くんです。「ブックオフ」で古い文庫本を買い、「ジュンク堂」で立ち読みなんかも、する。

パリは東京の山手線の内側にすっぽり入る小ささなんですが、食料品の買い物のためだけに地下鉄やバスで出てくるのも、なかなか骨ですからね。

買ったものの入ったビニール袋をガサガサ提げて「モーモー」にやって来た日本人オカーサンは、
「やれやれ」
と、まずひと息つき、子どもらの授業が終わるまで、今買って来た文庫本を開くなり、日本語でおしゃべりするなり、するわけです。

日本人オカーサンのお連れ合の多くはフランス人ですから、日本人どうしのおしゃべりは、なかなかの気分転換なんですヨ。

交換授業でワタシたちと同じ時間に「モーモー」にやって来て、おたがい会釈(えしゃく)交わすだけの顔見知りも、1人といわず、います。彼らはどこへ行ってしまったのか。

今やなつかしの「モーモー」は、パリで大人気のセレクトショップチェーンに生まれ変わるらしいです。


P1010328.JPG
夕方、とてもきれいだったのでパチリ。

前菜は、トマトサラダ
主菜は、ウサギのロゼワイン煮込み、ご飯、グリーンサラダ

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