立ち呑み日記・マカロニチーズ [晩ごはん]

「魚が入ってるのかよー」
と、11歳のムスコの絶望的な声をあげまいことか。

お昼に、昨夜の残りのエイをほぐしてこれも残りのマカロニとカリフラワーの上にのせ、やはり残りのケッパー入りクリームソースをかけまわし、おろしチーズでグラチネにしたんです。

(くふふ)
と、ムスコはその耐熱皿がオーブンに入るのを横目で追って満足げだったんですが。

チーズ焼きを嫌う子どもはいませんからね。チーズとクリームにからめたらニガテな魚だってスルリと食べられちゃう(と、ふんだ)。

魚を一段低く見るクセ、何とかならないものなんでしょうか。

フランス人のオトーサン(ワタシのオットです)も、
今日は魚となると、
「昨日の肉残ってる?」
と、食卓で開口一番に言い出すほど。

うちは昨夜、エイのクリーム&ケッパーソースでしたが、例によって食卓はがっかりの雰囲気濃厚でした。が、家族一同、お皿のものはなんとかちゃんと終わらせました。

一夜明け、食べ盛りの身にお昼といったら晩御飯にまして楽しみにしているっていうのに、よりによって
「また今日もお魚を食べなきゃならないッてゆうのっ」
と、いうのがムスコの言い分です。

「だいたいね」
と、ムスコは口をとがらせます。「チーズマカロニと思ったんだよ、そういうお腹の空き具合になっちゃったんだよ」

オーブンに入ろうとしている耐熱皿を、おろしチーズをたーっぷりまぶしつけたマカロニ「だけ」と、決めつけちゃったんですね。

確かにまあ、脳および胃が
(今からこれ食べるゾ)
と、準備態勢がすっかりととのったところで足元をすくわれるのは、大人だってむずかしいです。

ましてそれが大好物だった日には、恨みつらみを一切口に出さず目の前に来た別の料理と向かい合えるというなら、これはもう大人物。

「あれ食べたかった―」「ほんッと食べたかった―」
と、ひと言ふた事嘆かずにいられません。

そのあたりの心情はわかりますので、ムスコの嘆き節はいちおう冷静に受け止めました。

それにしても、チーズマカロニというのはラーメンやピザに通じる、魂をわしづかみにするような、そういう激しい魅力を秘めてますナ。同じような料理なのにマカロニグラタンには冷静に対峙できるのはどうしてなんだか。

チーズマカロニないしはマカロニチーズといったら、アメリカの国民食だそうです。本場ではクラフト社のスライスチーズを、茹でたマカロニにかぶせてオーブンでひとあぶりだそう。

英国でも好まれ、こちらはチェダーチーズをからめるそうです。

フランスはおろしたエマンタールチーズの袋入りがスーパーで気軽に買えますが、かたまりを直前におろすほうが格段においしいです。

グラチネもいいですが、さっとからめて糸ひくところをハフハフ食べるのもまたヨロシイんですよねえ・・

・・・仕方ない、今日の夜のつけ合わせはマカロニチーズにしよう、と、オカーサン(ワタシです)は晩ごはんの算段を内心始めましたが、ムスコがあまりにもピーピーブーブー嘆くので、
「そんなに食べたくないなら食べなくてよろしいッ」
と、コワイ声がつい出ました。


P1000248.JPG
はっ。写真撮り忘れた。大急ぎで朝ごはんのビスコットの箱をテキトーにパチリ。

前菜は、トマトサラダ
主菜は、七面鳥ささ身ムニエル、モロッコいんげん塩茹で、マカロニチーズ


nice!(15)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 15

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。