立ち呑み日記・番狂わせ

晩ごはんのしたくをしながらテレビのニュースをなにげなくつけたら、あれまあ、と、目が釘付けになりました。

フランスのカレーで、英仏海峡のフェリーの船員さんたちが現状況への抗議から両国をつなぐトンネル内の線路で古タイヤを燃やし、そのあおりでユーロスター上下線ともに運転できなくなり本日は最終便まで復旧の見通しがたたなくなっています・・・

そのユーロスターに、本日午後の初めにパリ北駅の英国行き専用プラットホーム前で別れた日本の友人が乗っているはずなんです。

ロンドンに着いたらすぐさまタクシーでヒースロー空港へ向かい空路帰国という、分単位で行程を計算した緻密(ちみつ)なスケジュール。

友人は乗り物に乗るのが趣味で、今回も仕事の合間をぬって日本から一泊二日という強行スケジュールでパリに息抜きにやって来ました。

12時間のフライトの翌日にもう帰国ですゾ。

今日はお昼にパリ在住の共通の友人とともに、北駅向かいのカフェで大盛りのシュークルートを平らげつつたのしいひとときを過ごしました。

シュークルートってホラ、発酵させた千切りキャベツにソーセージ各種と蒸しじゃがいもをおテンコ盛りに添えたアルザス地方の料理で、本来は北駅のお隣、東駅の名物。東駅がアルザス地方の玄関口ですからね。

食べ、しゃべり、笑い、時間の余裕をもって見送りました。

ユーロスターは他のホームとは区切られたところにあり、必ず電車の出発20分前までに出入国審査を終えねばならず、このとき入国カードに書きこんで英国側の税関に提出しないとなりません。

この二つの税関の狭間(はざま)がナイトクラブもかくやというほどに薄暗く、カードの活字も小さいところから目がシバシバして書きこみづらいことこの上なし、というのが、ワタシも寄る年波と経験上わかっているので、早めに行くことをすすめたんです。

「ではまたねー」
と、手を振りあい、パリ在住組はカフェに舞い戻っておしゃべりをもう少し続けてから帰りました。

ロンドンはやっぱり霧の中かナ、
と、ヒースロー空港に無事着いたものだと思いこんでました・・

・・と、ここでこの文章の冒頭に戻りますが、おっとりがたなで友人の携帯に電話してみました。

「あー大丈夫だよ」
と、意外なほど落ち着いた声だったので、かえって心配になっちゃいましたヨ。
(ひょっとしてこれ空元気?)

ユーロスターはカレーのトンネル直前で停止し、パリに引き返したそうな。

とにかく帰国しなければと、
「今もうド・ゴール空港なの」

先ほどのシュークルートで手持ちのユーロを使い果たしてしまったので、ロンドンのタクシー用にと準備してきたポンドを北駅構内でユーロに替え、タクシーで空港に向かった。

すぐさま係員をつかまえ談判し、パリから飛べるようにしてもらったのだそうです。

「つつがなくパリから帰るからネ」
と、のーんびりした声で、友人。

旅に番狂わせはつきものですが、こういうことって、当の本人よりまわりのほうが動転するものですネ。


PIC_0353.JPG
というわけでカフェのテラスから北駅をパチリ。友人のおかげで観光気分が味わえました。

前菜は、メロン
主菜は、仔牛フィレ肉ソテー、じゃいもソテー(の残りの肉じゃが風)、いんげん塩茹で、グリーンサラダ






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