立ち呑み日記・便乗商法 [追究]

「Je suis Charlie(シャーリーは私だ)」、
当初は自然発生的にSNS上で謳(うた)われたもののこの日曜日の50か国の首脳が腕組み合って先頭を行った大デモで大いに使われ、公的な側面がいやおうなくついてしまったこれからは、ひょっとして急激に手垢がついた感じになっていくんじゃないでしょうかネ。

「Je ne suis pas Charlie(私はシャーリーではない)」
という反発がフェイスブックなどで前日から大いに出回っていたほどで、これはつまり哀悼の心を政治にからめとられるのではという懸念などからです。

「Je suis Charlie(シャーリーは私だ)」、
デモでは多くの人がA4の紙に印刷したものをファイルケースで工夫したもので胸に掲げたり、シールにして腕にペタッと貼っていたり、首から下げる名札でさげたり、していました。

今はインターネットとプリンターで各自チョチョイのチョイで作れるんですね。

このスローガン、痛ましいテロ事件が勃発した1月7日の昼の第一報直後から広がり始め、二か所で人質をとって立てこもりを続けていた犯人がついに射殺されたころ、いよいよもってSNSを席巻しました。

ちょうどその頃合いだったと思います。

Je suis Charlie(シャーリーは私だ)と染め抜いたTシャツの広告が、フェイスブック上に載るようになってきた。

1枚19ユーロ(約3400円)ナリ。

「なんたる破廉恥行為!」
と、フランス人は商魂たくましいのを嫌うんですね。広告の下には口を極めたコメントが並びました。

広告をよく読むと、売り上げはすべて『シャーリー・エプド』紙に行くとのことで、
「だったら許してあげる」
と、コメントはにわかにトーンが柔らかくなります。

このTシャツ、売れたんでしょうか。二日後が例の大々的なデモですから、ここで売らねばいつ売る、ということになります。

が、今は1月初旬ですぞ。

Tシャツで心を表現しようにも、その上にセーターと厚いコートをきっちり着こまないことには寒空の下のデモなどとうてい参加できません。

せっかく買っても下着と同じではねえ・・

・・と、思いながら昨日、デモに加わるのにバスチーユ広場に向かっていたら、なんとTシャツ売りがポツンといたんです。

いくらで商(あきなっ)ているのか、売り子のすらっとした青年はダウンコートの上からXXLほどもある大判を着て足元の籠(かご)に袋入りの新品を入れ、なんだか弱り果てたようにひっそりと立っていた。

「さあ安いよ安いよ、デモはそこだよ」
と、呼び込みぐらいしなければはけないじゃないの、と、日本人のオバサン(ワタシです)は助言してあげようかとも思いましたが、まあやめときました。

それで売れるとも限りませんしね。今日ではTシャツだって家のプリンターでチョチョイのチョイぐらいではないでしょうか。

大デモから一夜明けて。

フェイスブックを開けると、便乗商品の広告をやはり見つけました。Je suis Charlie(シャーリーは私だ)と横腹に書かれたお灯明立て。

イスラム教はよく知りませんがキリスト教もユダヤ教もお灯明を立てるので使い道はもちろんあるわけですが、この商品、売れるんでしょうか。


charlie17.JPG
大デモでは『シャーリー・エプド』ばりの作品プラカードもたくさん出てました。写真の目の加工のやり方がよくわからず汚らしくてゴメンナサイ。

前菜は、ニンジン千切りサラダ
主菜は、牛(フォーフィレ)ステーキ、にんにく風味じゃがいもソテー、パプリカのグリル、グリーンサラダ


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