立ち呑み日記・換気扇 [困った!]

台所の換気扇の照明がつかなくなりました。ホラ、ガス台(うちは電熱ですが)の、上部についている、あれ。

台所をつくり直して換気扇をいれたのが20世紀最終盤でしたから、そろそろガタがきてもおかしくない年月です。

うちの台所はリビングに面しているので、換気扇はどこからでも目に入ります。このテの台所はフランス語で、「アメリカ式台所」、と、言うんですが、20世紀後半からの流行らしいです。

料理するひとが台所にこもりっきりになることなく、リビングダイニングにいる家族友人と交流が持てる。

パリには片や、オスマン様式という、18世紀の都市改造で大通りに面して建築されたブルジョア好みのアパート群があるんですが、今も当時の間取りのままで、これらは言ってみれば、フランス式台所、と、いったところです。

たいてい、裏口階段とつながったすみっこに広いスペースで、いかにも裏方部屋みたいなつくり。女中さんがいるのが当たり前だった生活様式からこうなりました。

家族と使用人の場所が明確に分かれているわけですね

不動産の売り買いで財をなした友人によると、こういった邸宅は今日も大豪邸にかわりはないものの、生活様式によっては、良し悪しだそうです。

彼女も、あこがれのオスマン様式をいよいよ手に入れ、住んでみた。

すると、お料理専門のお手伝いさんが常駐しているわけでなし、三度の食事のたびに料理や皿を食事室に運ぶのが、思いのほか面倒だった。

面倒高じて台所で食べるようになり、豪華な食事室に身を置くこともなくなって、なんのための自分の家だか、わからなくなってきたと言います。

家族の規模が小さく、友人知人を招いての社交をひんぱんに行わないような生活では、億ションに匹敵するオスマン様式のアパートはなかなかうまく活用されないものだそうです。

彼女はその後、パリの不動産の高騰にのってここを売り払い、18世紀以前の建物の、床しさをそのままに現代的に改装した別タイプの億ションに引っ越し、台所も一人娘と向かい合えるアメリカ式にしました・・

・・とまあ、ヒトサマの豪勢なハナシはともかく、換気扇の照明がつかないと、電熱台のものがよく見えなくて、料理しづらいことこの上ない。

そこでメーカーに電話して、修理屋さんを紹介してもらいました。

「出張工事料85ユーロ(約1万円)です」
と、愛想のいい電話口の修理屋さん。

マ、相場かナ、と、承諾し、日時も決まりました。

そして当日、時間通りに職人さんがやってきて、わが換気扇を子細に点検して品番をメモなさり、摩耗した部品を取り替えることとあいなりました。

部品はただ今より発注となり工事はそれから、とのことで、今日のところは出張料のみ、「85ユーロです」

エーッ、なによ点検しただけじゃないのッ、と、声が裏返っちゃいましたが、次回は部品代だけですからご安心を、とのこと。

オスマン様式からみみっちいハナシに大いにそれましたが、釈然としないまま、小切手で代金を払いましたです。

前菜は、クネル(川魚のつみれ)入り野菜スープ
主菜は、舌平目ムニエル、じゃがいもにっころがし、インゲン塩茹で、グリーンサラダ

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