立ち呑み日記・七草ドリア [前菜]

七草です。

七草粥はフランス人のオトーサンを含めたうちの家族にはチト厳しいかなあ、七草リゾットだったらなんとかイケルかなあ、などと考えていたら、ふと思い出したんですが・・

ドリア、って、そういえばあったナ。

グラタンみたいだけれど、下に白いゴハンが敷きつめてある、あれ。友だちと外食することをおぼえたころ、初めて食べた時は、(うえー)と、思いましたね。

マカロニグラタンに同じと思うとさにあらず、白飯とホワイトソースがどことなくよそよそしい感じ。せめてバターライスだったら、と、スプーンですくいながら思いました。

グラタンはフォークですが、ドリアはスプーンです。

しかしまあ、学校帰りの寄り道なんかで、よく食べたものでした。昼に学食でスパゲッティ食べたし、ツナサラダセットは昨日食べたし、グラタンはおととい食べた。そういうところから、ドリアになるわけです。

また、寄り道しやすい駅ビル内なんかのカジュアルレストランに、ドリアはたいてい、あった。

ところでドリアって、どこの国の料理かと思ったら、なんと日本で発明された洋食なんですってネ。1920年代、横浜「ホテルニューグランド」がオープンした際に、メインダイニングのためにフランスから招聘した料理人サリー・ワイルが、何か喉ごしのいい料理をと客にたのまれ、ささっと作って出したのが、始まりだそう。

この初代ドリア、今も「ホテルニューグランド」で当時と同じものが食べられるんだそうですヨ。

このときのレシピのベースにあったのが、当代フランスで大隆盛を誇っていた料理人エスコフィエによる「トゥールヴィル」と命名された一品。

「トゥールヴィル」は、リゾットにクリームソースの魚介類をのせたチーズ焼きで、ひところは、銀座「アラスカ」「コックドール」など有名西洋料理レストランのメニューに必ずあったものだそうです。

が、滅びた。

なぜというに、エスコフィエ流フランス料理がごってり重たい、古臭いものとして廃れ、ヌーベルキュイジーヌが軽やかに躍進。このときに、きれいさっぱりメニューが書き換えられたもようです。

ただし、東京・大井町の洋食屋「プロヴァンス」にだけは、「トルヴィル」として今も現存しているそう。

「プロヴァンス」は1960年代後半創業で、オーナーが銀座5丁目にあった「コックドール」で修業したのだそうです。

ウーン食べてみたい・・

「トゥールヴィル」のベースであるリゾットは生米を油脂で炒めてから炊いたものなので、白飯を使ったドリアよりはこってりしているようです。

コレステロールを考えたら、ドリアの方が多少なりとも身体に優しいのかナ。

七草リゾットがあまったあかつきには、残り物料理の毎度の手ではありますが、チーズ焼きにして、ドリアの祖先のまがいものに、してみましょうかネ。


PIC_0733.JPG
国立物理化学研究所の前を通りがかりにパチリ。

前菜は、トマトとオイルサーディンのサラダ
主菜は、玉ねぎと挽き肉入り和風オムレツ、カリフラワー塩茹で

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