立ち呑み日記・オットの大失態 [困った!]

「ク、クレジットカードの情報打ちこんじゃったのッ?」
と、ツマ(ワタシです)の声の裏返るまいことか。

いやはや、オレオレ詐欺にしたって、この自分がだまされるワケないと思い込んでいる人こそだまされると聞きますからね。

誰だってちょっとしたスキがあるんでしょうね。

「Hello」
と、その朝、英語で電話がかかって来たんです。

インド人英語らしい訛りといい、背後でオペレーションセンター風の喧騒が聞こえることといい、明らかに外国が拠点のセールスと思いましたが、オットの姓名を言うので取り次いだんです。

「間に合ってます」
と、オットが電話を切ればいいだけのことですからね。

そしたらば、切るどころかオットはこれにみごとひっかかっちゃった。

「マイクロソフト社、マイケル・ジョンソンと申します」
と、訛りのない、品のいい声で告げたそうな。

ワタシが取り次いでいる間に選手交替したんですね。

「弊社製品のセキュリティー期間が過ぎてしまい、お使いのパソコンがハッキングの可能性にさらされてしまいました」

これから申し上げる操作を今すぐなさってください、
とのこと。

「パパがここまで間抜けとはね」
と、ムスメというのは父親に向かって残酷なまでの正論を吐きますナ。
「マイクロソフト社から直接電話がかかってくるワケないじゃん」

「いいからちょっと黙ってて」
と、ムスメをいなしてオットに聞くところによると、マイケル・ジョンソン氏から再びインドなまりの「専門家」にしゃべり手がうつり、言われるままに打ちこんだそうな。

なぜ言われるままにやっちゃったか、
「考える間がなかったとしか言いようがない」

最終的に150ユーロ(約18000円)を、クレジットカートで決済しようとしたというんです。

ところが幸い、フランスの銀行はインターネットでカード支払いする時には携帯電話のショートメールに銀行からその場に送られて来るコード番号を打ちこまない限り決済できないしくみになっているんですが、オットは携帯電話を持たないのでできなかったんですね。

「今から銀行へ行って問題解決してきます」
と、ご丁寧にも電話口の相手に状況を説明していったん受話器を置いたところで、ハッとわれに返った。

おっとりがたなで銀行へ走り、150ユーロ決済するのではなく、クレジットカードを止めました。

急ぎ帰って来て、今やってしまったことをアンインストールしようとパソコンを開けたら、あろうことかブロックされて手が付けられず、あれよという間にパソコンは暗転しうんともすんともいわなくなりました。

遠隔操作でパソコンを乗っ取るとメールアドレスの設定を勝手に換え、ウィルスを送りこむのだそうです。

メモリーカードに入れてないここ一か月の仕事がおじゃんだ、と、大いに嘆くなり怒るなりするかというとさにあらず、こういうときって雲の中でも歩くようにフワフワーっとなるものなんですネ。

呆然自失のオットの腕をつかんで新品のパソコンを買いに連れ出し、同時にうんともすんとものほうを修復に出しました。

幸い、素敵な新品がやってきて、修復もうまくいきました。

残るは、メールアドレスの奪還です。

いやはやなんとも。


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晴れたー! と、ウキウキ写真とった矢先の大事件でした。

前菜は、カボチャのポタージュ
主菜は、タラそぎ身ムニエル、じゃがいもソテー、ミニマカロニのカレー和え(残り物)、いんげん塩茹で

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