立ち呑み日記・大会への道 [ワルガキ]

「なぜよりによって学期休み中に開催するかしらねえ」
と、11歳のムスコの大親友マチスくんのオカーサンの、くさすまいことか。

大親友どうし習っているチェスの力試しに級別全仏選手権のパリ大会に出場したんですが(前回の立ち呑み日記をご高覧ください)、勝ち進んだ次の地方別大会は2月末の学期休み中なんですヨ、しかも丸々一週間。

パリ大会は持ち時間20分で1日に7局だったところ、地方別大会は50分で1日2局ずつだからだそうです。

マチスくん一家のスキー旅行と重なり、今回は選を逃れたものの、出場の権利を得て本人もやる気だったとしたら、せっかくの家族旅行をやめるわけらもいかず、はなはだ心苦しいこととなった。

丸々1週間かかるからこそ学期休みに重ねたのでありましょうが、マチスくんのように家族旅行を予定している子どもは次に進めないことになります。

子どもの部活を中心に家族のスケジュールが組まれる日本と異なり、フランスは家族(親)が第一で、土曜日に授業があろうが平然と休ませ週末は家族そろって別荘で過ごす、なんていう家庭はめずらしくないんですヨ。

学外活動で頭角をあらわす子どもって本人の才能もさることながら、親(ことにオカーサン)の決断とがんばりあってこそなのだなあ・・と、今回、うちのムスコがたまッたま地方別大会への出場権をいただいたところでしみッじみ思い知らされましたね。

だって、我が子に何かしらの才能の萌芽が見えたとして、家族そろって楽しみに、しかも予約金全額払ってあとは行くだけのスキー旅行をキャンセル、なんてこと、できます?

才能ある子の親は試合やオーディションの予定をかんがみた上で家族旅行の予約金払っている、ト、正論言われちゃったら元も子もないんですが。

費用だってうーんとかかるんです。

チェスの大会でいうなら、今度の地方別大会もまたパリ市内の体育館ですからいいものの、全国大会となるとナントカいう地方の町に1週間の滞在となります。

「交通費および滞在費は各家庭の負担になり、また保護者の付き添いも必要となります。」
と、申し込み用HPには太字で明記されています。

さてうちのムスコはどうすべきなんだか。たぐいまれなき才能はちょっとあれとしても、せっかくいただいた権利を行使すべきか。

が、万が一の万が一勝ち進んだとして、春の学期休みにナントカいう町へ1週間行く決意はあるのか。

「あり得なーい」
と、まだ地方別大会に行くとさえも言ってないのに、うちの13歳のムスメが大反対の声をあげました。この春休みは家族で旅行をとずいぶん前から楽しみにしているんです。

当のムスコは、地方別大会に出てみる気はさらさらないそうです。
「せっかくの学期休みなんだよ、それを1週間もチェスにつぶすなんて、あり得なーい!!」

凡人は、パリの地区大会で勝ち抜いたところで棄権が「華」じゃ、ないでしょうかネ。

「棄権しなかったら全仏チャンピオンになれた、かも、しれないんだよ」
という空想の余地が、ありますしネ。


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ノートルダム寺院なんですが、日本語が、まあ間違ってはないですけど「珍宝」と並んじゃうとねえ・・。温泉街のあやしげなのがありそうです。

前菜は、カレーサモサ、トマトサラダ
主菜は、牛挽き肉ステーキ、蒸しじゃがいも、モロッコいんげん塩茹で

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