立ち呑み日記・絶滅した食べ方 [困った!]
東海林さだお様の御著書『レバ刺しの丸かじり』新潮文庫のみかんが登場する章を読んでいて、(エエエエエー!)と、そりゃもう天と地がひっくり返るほど驚きました。
みなさん、みかんってどうやって食べます?
大作家は、カワをむいて三つぐらいに割り、
「ブロックごとポイと口にほうりこむ」
ワタシも在住四半世紀を越えたパリで、フランス語でいうところのクレマンチーヌやマンダリンという南仏やスペインやコルシカ島あたりの名産みかんをそうやって食べているので、ここまでは普通に読みました。
なぜ、クレマンチーヌやマンダリンをブロックごとお口にポイかといいますと、みかん自体が小粒なところふさとふさが堅固に密着してい(るような気がし)ていちいちふさひとつずつに分けるのがメンドくさいから。ふくろごとのみこんじゃいます。
天地がひっくり返ったのは、次でした。
「昔はどうだったか」
という問題提起があり、ひとふさずつ口に入れ中身をチュッと吸った後にフクロを口からひしぎ出しむいたカワの中に収める例の食べ方を、今は完全に絶滅したものとして紹介なさっているんですね。
「あれも食べたいこれも食べたい」の1989年にもみかんをテーマにした「危険な話」という章があり、このときはチュッと吸ってふくろを口から出す食べ方が当たり前だった。
それがほんの20なん年の間に、日本人のみかんの食べ方がガラッと変わってしまった。
ワタシ、ふくろを口から出す食べ方が日本で絶滅していたとはつゆとも知りませんでした。愕然とはこのこと。わが身のウラシマここに極まれり。
みかんのふくろ 口から出す
とこう慌てて検索すると、アンケート記事を見つけました。
その回答者のほぼ全員が、
「出すわけない、ふさごと食べる」
「出す」に関しては、
「義母がそういう食べ方をして汚らしい」
「夫がそういうことするのが上品と思い込んでいるのが心底イヤ」
「出す人本当にきったない、やめてほしい」
と、そりゃもうさんざん。
みなさん、いつごろからふさを口から出すの、やめたんですか?
考えてみればワタシなどもうなん十年になるんだか、冬に一時帰国した折にみかんに手を出すこと、なかったです。
なぜというに、大人になって久しい今日お三時は食べないし、食後にしてもオサケをクイクイやってるとデザートまで到達しない。
クレマンチーヌやマンダリンの酸味のきいた味に慣れてしまった身には甘さの際立った日本のみかんがチト甘すぎてやや敬遠、というのも正直なところないとは言えないです。
昔は、大好きだったなァ・・
冬になると玄関の外に箱で買ったみかんがあり、六つも七つもいっぺんに食べました。外気で冷えたみかんの美味しいこと、チュッチュッと吸って歯でしごき出してはカワにもどした食べ殻の小山がコタツの上にたちまちに出来たもンです。
大学受験の時、お昼休みに隣りの席の子がお弁当の包みを開けたらみかんが六つゴロンところがり出てきた光景も、今こつ然と思い出しました。
ふくろまで食べるとなればお腹もふくれましょうから、今、みかんを六つも七つもいっぺんに食べる人っていないのではないでしょうか。
クリスマス前はにぎにぎしく感じたイルミネーションも1月半ばを過ぎるとどこか寒々しい(気がする)。寒いのはまだまだこれからです。
前菜は、クレソンのスープ
主菜は、鱈(たら)そぎ身フライ、刻みパセリをふってオリーブ油をふったじゃがいも塩茹で、いんげん塩茹で
みなさん、みかんってどうやって食べます?
大作家は、カワをむいて三つぐらいに割り、
「ブロックごとポイと口にほうりこむ」
ワタシも在住四半世紀を越えたパリで、フランス語でいうところのクレマンチーヌやマンダリンという南仏やスペインやコルシカ島あたりの名産みかんをそうやって食べているので、ここまでは普通に読みました。
なぜ、クレマンチーヌやマンダリンをブロックごとお口にポイかといいますと、みかん自体が小粒なところふさとふさが堅固に密着してい(るような気がし)ていちいちふさひとつずつに分けるのがメンドくさいから。ふくろごとのみこんじゃいます。
天地がひっくり返ったのは、次でした。
「昔はどうだったか」
という問題提起があり、ひとふさずつ口に入れ中身をチュッと吸った後にフクロを口からひしぎ出しむいたカワの中に収める例の食べ方を、今は完全に絶滅したものとして紹介なさっているんですね。
「あれも食べたいこれも食べたい」の1989年にもみかんをテーマにした「危険な話」という章があり、このときはチュッと吸ってふくろを口から出す食べ方が当たり前だった。
それがほんの20なん年の間に、日本人のみかんの食べ方がガラッと変わってしまった。
ワタシ、ふくろを口から出す食べ方が日本で絶滅していたとはつゆとも知りませんでした。愕然とはこのこと。わが身のウラシマここに極まれり。
みかんのふくろ 口から出す
とこう慌てて検索すると、アンケート記事を見つけました。
その回答者のほぼ全員が、
「出すわけない、ふさごと食べる」
「出す」に関しては、
「義母がそういう食べ方をして汚らしい」
「夫がそういうことするのが上品と思い込んでいるのが心底イヤ」
「出す人本当にきったない、やめてほしい」
と、そりゃもうさんざん。
みなさん、いつごろからふさを口から出すの、やめたんですか?
考えてみればワタシなどもうなん十年になるんだか、冬に一時帰国した折にみかんに手を出すこと、なかったです。
なぜというに、大人になって久しい今日お三時は食べないし、食後にしてもオサケをクイクイやってるとデザートまで到達しない。
クレマンチーヌやマンダリンの酸味のきいた味に慣れてしまった身には甘さの際立った日本のみかんがチト甘すぎてやや敬遠、というのも正直なところないとは言えないです。
昔は、大好きだったなァ・・
冬になると玄関の外に箱で買ったみかんがあり、六つも七つもいっぺんに食べました。外気で冷えたみかんの美味しいこと、チュッチュッと吸って歯でしごき出してはカワにもどした食べ殻の小山がコタツの上にたちまちに出来たもンです。
大学受験の時、お昼休みに隣りの席の子がお弁当の包みを開けたらみかんが六つゴロンところがり出てきた光景も、今こつ然と思い出しました。
ふくろまで食べるとなればお腹もふくれましょうから、今、みかんを六つも七つもいっぺんに食べる人っていないのではないでしょうか。
クリスマス前はにぎにぎしく感じたイルミネーションも1月半ばを過ぎるとどこか寒々しい(気がする)。寒いのはまだまだこれからです。
前菜は、クレソンのスープ
主菜は、鱈(たら)そぎ身フライ、刻みパセリをふってオリーブ油をふったじゃがいも塩茹で、いんげん塩茹で
2017-01-16 07:24
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コメント(4)
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確かにフクロを戻さなくなりましたね。
フクロを出すから5個も6個も食べられたってのは、確かにそうかも。
わたしの場合は面倒くさいからだけど、そんな食べ方自体が絶滅してしまったんですか。あれが汚いんですかぁ。
また1つ、日本の文化が消えていくような・・・寂しい気持ちになります。
by とんちゃん (2017-01-17 12:41)
とんちゃんさんも、気が付いたら「全部食べ」だったんですね。いつごろそうなったんでしょうね。
by ぐちぐち (2017-01-17 19:12)
会社でこの話をしたら、意外なことに気がつきました。
昔のみかんのフクロは、皮が厚くて固くて、皮を出さないと食べ辛かった。
確かに昔のみかんを皮ごと食べると、口の中に皮が残りました。
でもいまのみかんは、フクロの皮が薄くて、そのまま食べることができる。
みかんの品種が昔と今では違っているせいじゃないか、って話になりました。
by とんちゃん (2017-01-18 12:28)
エッ、ワタシのしらない間に日本のみかんの品種改良がされていた。竜宮城から浜に戻ったときの浦島太郎の心情がもう手に取るように理解できます(号泣)・・
by ぐちぐち (2017-01-19 17:52)