立ち呑み日記・ご朱印帳 [おでかけ]

ご朱印集め
という、趣味といいますか信仰詣で、みなさまご存知ですか?

江戸時代から盛んだったようですが、21世紀、ことに2010年から先大流行中なんだそうです。パワースポットの脚光とあいまったもよう。

大きな文房具屋にはご朱印帳コーナーがちゃんとあるほどで、これを一冊買い求め、神社仏閣をめぐっては社務所で300円ほどのお布施をわたし、墨も鮮やかな達筆で有り難きお言葉を拝受する。

「大人のスタンプラリーって感じかな」
とは、ご朱印帳がもう四冊にもなったという幼なじみ。

ただしスタンプラリーと異なるのは、ご朱印は仏様や神様のお姿そのものとおぼしめし、ありがたきものの集合体であるご朱印帳をあだやおろそかに扱うべきでなく、ふだんは神棚ないし仏壇、あるいはそれらに匹敵する清浄なる場所におさめておくものだそうです。

幼なじみは転勤族の夫ぎみと北海道から九州まで数年ごとに引っ越し、その間子育てもありながらも、家族も親しい友もいない土地での無聊(ぶりょう)をなぐさむ街歩きに精を出すうちおのずと土地の名刹(めいさつ)に足を運ぶこととなり、その一期一会を手元に残すのに始めたら
「もうハマッちゃって」

この夏ワタシが一時帰国した折に、
「ぐちぐちもやってみない?」
と、誘ってくれたので、ホイホイくっついていくことにしました。初心者のワタシは帳面を持たず見学のみです。

行先は浅草で、まずはパワースポットにして縁結びで名高いという今戸神社へ向かいます。

台東区内をめぐるミニバスを降りるなりびっくりしましたが、お若くオッシャレな方々がずいぶんとたくさん、ワタシらオバサン二人連れと同じ方角へ足を向けてるんですね。

お寺まいりといったら年寄りくさい趣味、という思いこみははるか以前のこと、今は、「寺ガール」が席巻する、「エコの」「癒し系」へと変貌しているんです。

今戸神社の境内も、すっかり今風でした。

ヨーロッパの庭園内カフェによくあるような、鉄のテーブルとベンチがあり、「お好きにどうぞ」ということになっている。

ここの絵馬は、角(かど)を立てないというところから丸いんですが、書かれているお願いの胸キュン具合といったらないです。

だれそれくん(さん)が好き♡ 思いが通じますように・・

ワタシらも二礼二拍手一礼でお参りしてから、幼なじみはさっそく社務所に声をかけます。

日陰のベンチでは、文庫本広げてくつろいでいる二十歳前後の青年もいました。

ワタシが二十歳前後だった1980年代の趣味嗜好とは明らかに異なる青春、だなあ・・

あのころは、初詣に仲間たちとブランドものに身をつつみ神社仏閣にくり出したことはあっても、境内でまったり寛ぐなど思いもよりませんでした。

スピリチュアルなパワースポットにわざわざ行かずとも、開園間もない東京ディズニーランドで十二分にパワーを充足できた、とも、言えますが。

幼なじみは墨の香りも清々しいのをおしいただき、次なる神社へまたぞろ循環ミニバスで向かいます。

この日はとても暑く、詣(もう)で終えて入った居酒屋の生ビールがまた大いによろしかったです。


P1000518.JPG
また逢う時まで、東京。今はパリに戻り、新学期に翻弄されてマス。

前菜は、トマトサラダ
主菜は、鶏ロースト、じゃがいもロースト、いんげん塩茹で、グリーンサラダ


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