立ち呑み日記・ソルフェージュ [ワルガキ]

「オカーサン」
と、晩ごはんの準備にあたふたしていたら、深刻な声、と言うよりもはや涙声で、13歳のムスメ。
「明日ソルフェージユの期末試験なのに書き取りが絶望的」

ソルフェージュというのは日本語に訳せば音楽理論ですが、コンセルヴァトワールで楽器と抱き合わせになっている授業です。

コンセルヴァトワールは地方自治体が母体の公立音楽教室で、登録すれば誰でも音楽やダンスや演劇が習えます。

「のだめ」が通ったのはその親玉の、国立のほうのコンセルヴァトワール、こちらはそうおいそれとは入学できない最高峰。

「地元のコンセルヴァトワール」
と、最高峰と区別するために言ったもりします。

で、その地元のほうのソルフェージュですが、このせいでコンセルヴァトワールは敬遠という子どもが多いのもまた事実。

ドとレの間は1度である、なんてことを、楽器にまだ触ったこともない子が机上でめんめんとやらされるわけですからね。

楽器の練習はたのしくても、いつ果てるともなくソルフェージュが覆いかぶさってくる。しかも試験も落第も成績表あり、二度落第しちゃうと永久退学、というなかなか厳しいことをつきつけられます。

まな板の鯉になっているムスメがふるふるおびえる「書き取り」というのは、ソルフェージュの授業の中でもムスメがもっともニガテとする「聴音」です。

ワタシもピアノをならっていた子どもの頃やらされましたヨ。先生が短いメロディーを弾いたところでノートに音符を書き連ねていく。

いちいち音符を黒く塗りつぶしていると次の音が聞けなくなるので音符の玉は斜め線でいい、なんてコツも習いました・・

・・とこう言うと音大受験生並みみたいですけど、ワタシはバイエルですぐさま挫折したクチなのでうんと簡単な聴音です。

今回の試験は、テープ(というか今はパソコンですネ)から流れる音のつながりを聞いて、手元に配られた穴あきの楽譜に音符を書きこむものだそう。

シャープ、フラットもあるので、耳の練習を付け焼刃で
「オカーサンおねがい、手伝って」
というわけです。

授業では先生がピアノで、ドならドとまず明示してポーンと弾き、それを基点に短いメロディーが始まるのだそう。

ヤマハの小さいキーボードを持ち出し、ド・ミ・ソ・ドー、ぐらいの短い音を弾いてみます。

それがまあアキレるほど出来ない。ふだんいつでもどこでもデタラメ英語を駆使してヒットチャートの歌をあれだけ調子よく歌ってるっていうのに、どうしてなんだか。

ムスメはハープを選択しているので、ピアノの音には慣れていないから、かも、しれない。

「音と楽譜がむすびつかない子って、いるものよ」
と、オカーサン仲間の一人が言っていましたが。

その彼女も子どもの頃いやいやソルフェージュの授業に通い、聴音のときはさされないよう身を縮めていたそうです。

さて、公開処刑でも受けるごとくうちふるえてソルフェージュの試験に出向いた当日。ムスメは実に晴れ晴れとした顔で帰って来ました。

全問正解とはいかないにしても、あてずっぽうの回答がみごと的中して落第は免れたんだそうです。


P1000405.JPG
この土曜日の宵からサッカー・ヨーロッパリーグが始まるもよう。カフェもかきいれどきです。

前菜は、メロン
主菜は、七面鳥ささ身ソテー、カレーライス、いんげん塩茹で、グリーンサラダ

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