立ち呑み日記・ワカモーレ [食前酒]

ワカモーレが
「食べたい、食べたい、食べたい」
と、13歳のムスメ。

ワカモーレはメキシコが本場のアボカドのペーストですが、フランスでもスーパーの冷蔵コーナーに必ずあるほど一般的です。

「誰だってこれ観たら食べたくなるって」
と、ムスメはiPADの画面をこちらの鼻先へつきつけます。

どういういきさつで見つけたのか、≪ワカモーレの作り方≫というスペイン語の映像で、色つき粘土とレゴを使った3Dアニメが始まりました。

緑色の粘土のアボカドにアニメの包丁がしゃっしゃっと入ってパカンと割れたところへ、これもアニメのスプーンで、びるるん、びるるん、と、すくいだし、石の器に入れていきます。

するとアボカドはぱらっとした緑色のレゴにかわり、同様に赤い粘土のトマトへしゃしゃしゃしゃっと細かく包丁が入るや石の器の緑のレゴに混じり赤く細かいレゴが散る。

みじんの白い玉ネギや深緑色の香草、黒い点々の胡椒(の、レゴ)なんかも入ります。

それを、にぎりこぶしぐらいの石が、ごり、ごり、ごり、と、押しつぶしていきます・・

・・レゴは渾然一体となって薄緑色の粘土へとまたかわり、ハイ出来上がり。

しゃっしゃっ、パカン、びるるん、びるるん、しゃしゃしゃしゃっ、ごり、ごり、ごり・・・という音とレゴが想像力をかきたて、ムスメの言うように実物の食べ物でないのに喉が鳴りました。

矢も盾もたまらず、作ることにします。念のためクックパッドでもレシピを確認。

ワカモーレといえば語学学校時代、クラスメートの誰かしらのアパートでの持ち寄りパーティーというと、お決まりのようにボールでドンと出ていたものです。

トルティーヤという、とんがりコーンみたいなスナック菓子ですくって食べるのが本流ですが、大袋をあけても若い胃袋にはまるで足りず、持ち寄りのスティック野菜やポテトチップや薄切りバゲットまで総動員して口に運びました。

ワタシもまた狭い下宿部屋でパーティーを主催した時は見よう見まねで作りましたヨ。アボガドの種を上にごろごろ乗せておくと変色しない、なんて裏ワザも、この時知りました。

が、あれから早や30年(!)、レシピは忘却の彼方。考えてみれば、食前酒のおつまみに最適なのになぜ今まで作ろうとしなかったんだか。

レシピを検索して知りましたが、本場メキシコではすべての料理の味つけのベースにするためよけいな辛味は加えないのだそうです。

アボガド、細かく刻んだトマト、玉ねぎ、コリアンダー、ライム、以上を、本場メキシコでは先の3Dアニメのように石の器でにぎりこぶし大の石を用いてごりごり混ぜる。完全なピューレではなく、ある程度形を残しておくのが「本場流」だそう。

うちに石の器はないのでカフェオレボールでやりました。つぶすのは、フォークとスプーンです。

ライムを絞り入れるとグッとエキゾチックな「本場」の風味になりました。が、11歳のムスコなどそのせいで一気に敬遠。初心者はレモンのほうが穏やかでいいかもしれません。

トルティージャの大袋も買ってみましたが、それよりセロリですくって食べると軽やかで、食前酒が大いにすすんじゃいました。


P1000199.JPG
ホームに入って来た地下鉄を撮ろうとオタオタするうちに行っちゃいました。仕方なく対面のホームをパチリ。

前菜は、アボカド、レモンで
主菜は、牛(フォーフィレ)ステーキ、じゃがいもピューレ、モロッコいんげん塩茹で

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