立ち呑み日記・シャーリー探し [買い物]

日本でも報道されたことでしょうが、本日(2015年1月14日)、凄惨な打撃を受けた風刺新聞『シャーリー・エプド』の最新号発行となりました。

使用不能となった編集室に代わり『リベラシオン』紙が協力を申し出て一室を貸し、生き残ったスタッフが製作した号です。

通常6万部のところ、今回は事前発表で3百万部。

「『シャーリー・エプド』紙って日本でいったら何?」
と、パリに遊びに来た友人からキオスクに通りがかりに聞かれると、
「『月刊宝島』や昔の『ビックリハウス』、って感じかな」
と、よくたとえたものですが。

美容院や銀行などに置いてあるような発行部数の多い雑誌とは違う趣味性の強い、読みたい人は読むがそうでない人はまったく手に取らない雑誌。

それがこの異例の発行部数です。ワタシも今朝買いに走りましたヨ。

結果から先に言いますと、手に入りませんでした。

「ここにホントに残ってるの?」
と、長―い行列の尻尾をつかんだワタシの背後にやって来た知り合いのオトーサンに訊かれました。
「この界隈はどこにもないよ」

朝の9時ですゾ。3百万部も刷っているなら何部かはこのキオスクに残っていてしかるべきではありませんか。

「いや、もうフランスのどこにもないと8時のニュースでやっていましたよ」
と、前に並んでいた紳士が言葉を継いだので、たまげました。

予約販売ですべてはけ、ではなぜ並んでいるかというと再刷版を予約するためで、氏名など書きこんだりする都合上、列が遅々として進んでいないのだそうです。

「ひと昔前の東欧みたいだねえ」
と、背後にどんどんのびていく列を見やって、紳士。

「あら売れ行きが良いのはいいことよ」
と、その前にいたマダムがこちらを振り返って会話に加わりました。「再開の助けになるなら越したことないわ」

このマダムはこれまでた・だ・の一度も『シャーリー・エプド』紙を手に取ったことがないそうです。

「売り切れか」
と、そこへ犬連れてやってきた別の紳士が、進まない行列を横目で見て声をあげました。「仕方ない、『フィガロ』買ってくかな」

ここのところ紙媒体は苦境にありますが、今日ばかりはどの新聞・雑誌にも追い風が吹いたのではないでしょうか。本命が売り切れというなら、せっかく並んだことだし別のを買って帰ろう、ト、どうしたってなる。

ワタシの背後でスマホをいじっていた知り合いのオトーサンは列を離れました。ひと足早く来てこのキオスクで買えなかった友だちから、角のカフェでひと休みしてるとラインが入ったのだそうです。

「万にひとつ買えたら見せてあげるわ」
と、ワタシも約束して別れました。

いよいよワタシの番です。

万にひとつはなく、予約を申し込むことになりました。

「何部いる?」
と、聞かれてちょっとおどろきましたが、みなさん3部とか4部とか予約しているもよう。

小銭で買える値段だし、予約となると「せっかくだし」という気持ちが働くんでしょうネ。1部は家宝にしたとして、あとはどうするものなんだか。

結局、本日は70万部発行され、増刷含め5百万部発行されるようです。

「再版到着は来週初めになります」
とのことです。


写真はしばしお待ちくだされ。

前菜は、ニンジン千切りサラダ
主菜は、七面鳥腿肉ロースト、レンズ豆煮込み、いんげん塩茹で、グリーンサラダ


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