立ち呑み日記・ダブルバインド [おとしごろ]
ニュースを検索していたら、
目黒エンペラーのツイッターが秀逸、
という記事に不意にあたりました。
目黒エンペラーといえば1970、80年代、東京一円に住んでいた子どもなら誰でも知っていたあやしげなお城。お城の中には、回転する円形ベッドなるものがある、なんてことも見たかのように知ってました。
アミューズメントホテルの先駆けだったんですね。
今日では露天ぶろ付きの部屋があったりルームサービスのワインリストが充実していたり、素敵な都会の憩いの場になっているそうです。
で、その憩いの場の営業ご担当者がツイッターをお始めになり、ラブホへの誘い方を指南なさる一連の流れがすばらしい! という記事でした。
どれどれと読んでみるとこれがまあ、目を見張るおもしろさなんです。
発端は、
「何度目のデートで誘えばいいでしょう」
というツイッターに寄せられた質問からでした。
「何度目かというのは重要ではない」旨を、とても丁寧な口調でお述べになります。
その丁寧さは壇蜜さま調とでもいいますか、言葉遣いが的確で、かといって慇懃無礼では決してない、どころか軽妙で根底にいわくいいがたいユーモアが、あるんですヨ。
「デートして、移動の際に『いくよ』と言い、手を差し出して握ってもらえれば第一段階完了となります」
段階は第三段階まであり、握った手をグッと握り返してくれたら(第二段階完了)、そのままいよいよラブホへ誘う。
万が一いやな顔されたら、
「何本気にしてんの?(笑)」
と、からかってごまかすものだそう。口頭で誘うのではなく、手を握り合ったまま導きます。
このとき、ダブルバインドという手法を用いるのがコツだそうです。
ダブルバインドというのは心理学用語で、二つの矛盾した命令に矛盾と分かっているにもかかわらず応(こた)えないとならないという、八方ふさがりの状態。
たとえば部下が、行動する前にまず相談しろと上司から言われているのでそのようにすると「指示待ちばかりで自主性はないのか」と叱られ、では自主的に仕事すると今度は「勝手な行動とるな」と叱られる。
そんなオソロシイ手法がなぜにと思いますが、こう切り出します。
「そこの綺麗なホテルと汚いホテルなら、どっちがいい?」
どうです、唸(うな)らせるではありませんか。質問はホテルに行くか否かではないんですね、どっちにころんでも返事はホテルを肯定します。
「ちなみにですが、このそこの綺麗なホテルというのは当然目黒エンペラーのことでございます」
なんという鮮やかな展開の文章でありましょうか。
自己紹介によると、ご担当者は現在23歳で、文系の学校をお出になられたとのこと。ヘタするとわれわれの息子世代です。
ご担当者の世代はしかし車に興味もなく「草食」で、ラブホにとって良い顧客とは言えないらしいです。ラブホは実のところ凋落の道をすすんでいて、新しい世代は開拓できず、熟年世代が利用の中心層・・
・・ということはワタシら世代が主流みたいなんですが、オトーサンとオカーサンが連れ立って行くにふさわしい段階のふみかたとダブルバインド手法をぜひともご指南いただきたい所存でございます。
11歳のムスメの毎日の宿題用メモ帳。ここまでページを折る必要あるんでしょうかねえ・・
前菜は、トマトサラダ
主菜は、鯛の塩焼き、蒸しじゃがいも、いんげん塩茹で
目黒エンペラーのツイッターが秀逸、
という記事に不意にあたりました。
目黒エンペラーといえば1970、80年代、東京一円に住んでいた子どもなら誰でも知っていたあやしげなお城。お城の中には、回転する円形ベッドなるものがある、なんてことも見たかのように知ってました。
アミューズメントホテルの先駆けだったんですね。
今日では露天ぶろ付きの部屋があったりルームサービスのワインリストが充実していたり、素敵な都会の憩いの場になっているそうです。
で、その憩いの場の営業ご担当者がツイッターをお始めになり、ラブホへの誘い方を指南なさる一連の流れがすばらしい! という記事でした。
どれどれと読んでみるとこれがまあ、目を見張るおもしろさなんです。
発端は、
「何度目のデートで誘えばいいでしょう」
というツイッターに寄せられた質問からでした。
「何度目かというのは重要ではない」旨を、とても丁寧な口調でお述べになります。
その丁寧さは壇蜜さま調とでもいいますか、言葉遣いが的確で、かといって慇懃無礼では決してない、どころか軽妙で根底にいわくいいがたいユーモアが、あるんですヨ。
「デートして、移動の際に『いくよ』と言い、手を差し出して握ってもらえれば第一段階完了となります」
段階は第三段階まであり、握った手をグッと握り返してくれたら(第二段階完了)、そのままいよいよラブホへ誘う。
万が一いやな顔されたら、
「何本気にしてんの?(笑)」
と、からかってごまかすものだそう。口頭で誘うのではなく、手を握り合ったまま導きます。
このとき、ダブルバインドという手法を用いるのがコツだそうです。
ダブルバインドというのは心理学用語で、二つの矛盾した命令に矛盾と分かっているにもかかわらず応(こた)えないとならないという、八方ふさがりの状態。
たとえば部下が、行動する前にまず相談しろと上司から言われているのでそのようにすると「指示待ちばかりで自主性はないのか」と叱られ、では自主的に仕事すると今度は「勝手な行動とるな」と叱られる。
そんなオソロシイ手法がなぜにと思いますが、こう切り出します。
「そこの綺麗なホテルと汚いホテルなら、どっちがいい?」
どうです、唸(うな)らせるではありませんか。質問はホテルに行くか否かではないんですね、どっちにころんでも返事はホテルを肯定します。
「ちなみにですが、このそこの綺麗なホテルというのは当然目黒エンペラーのことでございます」
なんという鮮やかな展開の文章でありましょうか。
自己紹介によると、ご担当者は現在23歳で、文系の学校をお出になられたとのこと。ヘタするとわれわれの息子世代です。
ご担当者の世代はしかし車に興味もなく「草食」で、ラブホにとって良い顧客とは言えないらしいです。ラブホは実のところ凋落の道をすすんでいて、新しい世代は開拓できず、熟年世代が利用の中心層・・
・・ということはワタシら世代が主流みたいなんですが、オトーサンとオカーサンが連れ立って行くにふさわしい段階のふみかたとダブルバインド手法をぜひともご指南いただきたい所存でございます。
11歳のムスメの毎日の宿題用メモ帳。ここまでページを折る必要あるんでしょうかねえ・・
前菜は、トマトサラダ
主菜は、鯛の塩焼き、蒸しじゃがいも、いんげん塩茹で
2014-02-12 07:07
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コメント(2)
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これがなかなかどうして、ドキドキするものなんですよね。
ラブホとか、シティホテルなど言わず、
「同伴旅館」と言いたいなあ。
この言葉も秀逸と思いますが・・。
by 式守錦太夫 (2014-02-14 16:27)
「同伴旅館」はその昔は「さかさくらげ」でありました。ますます淫靡。
by ぐちぐち (2014-02-14 20:13)