立ち呑み日記・物見高く [買い物]
朝市へ行こうとうちの建物から二、三歩踏み出したその時。
ガシャガシャドッカーンッ、というおそろしい音が間近から聞こえてきました。うひゃー、車の衝突事故? と、前方を見やれば、ありゃまこれはひどい、ミニスーパーマーケットの前に路上駐車しているワゴン車を、やって来た乗用車が斜めからぐいぐい押している。
ワゴン車の前にあった道路標識がその勢いで真っ二つに折れ曲がるほどのありさまです。
一方通行で両側にみっしり路上駐車が続くパリの典型的な狭い道なんですが、なんでまたあの車は斜めにつっこんだんだか・・
・・と、思う間もなく少しバックしては急発進して何度も何度もワゴン車に激突。ようやく軌道修正したかと思うと、今度はスピード全開でジグザクにこちらへ向かってきます。
いやはや、舗道だから安心とはとうてい思えず、回れ右して家に戻ろうとしましたね。ワタシの前方を歩いていた二、三人も血相変えて狂気の車から少しでも遠のこうと走り出しています。
とにかく万が一を回避しようと扉のデジコードを押すんですが、アワくって指がすべり、押しても押してもドアが開かない。
やっとドアが開いたのと、迷走する車が舗道のワタシの横をぎくしゃく通り過ぎたのが、ほとんど同時。
車は角を曲がったところで止まり、運転席から白シャツの男が出てきて、自滅しかかった愛車を点検しているようでした。
こちらもひざガクガクですが、このまま家へ舞い戻ったのでは週末に食べるものが無い。
それに、白シャツの男の顔を見てみたくないこともない、という欲求がムクムク湧いてきて、エンジンの止まった車のほうへつい二、三歩行きかけましたが、イカンッ、と、わが身を叱りつけ朝市へ向かいました。
刃物でも持ち出されたら大ごとです。
とはいえ、パリは過激派による無差別テロは時にあっても個人的な怨恨や「やけになってキレて」などが理由の大事件は起こりにくい、とは聞いたことがありますが。
なんとなれば、そういうことするのは合理的でない。
いくら殺人が成功しようが自分の身が拘束されて相応の罰をくらうのではやるだけ無駄、と、考えるものだそうです。
「酔っ払い運転ってとこだろ」
と、一部始終を目のあたりにしたミニスーパーマーケットのお兄さんは平然としたもの。
と、そこへけたたましいサイレンとともに、パトカーが二台続いてやって来ました。
白シャツの男が呼んだにしては早すぎる到着。不穏な走行車の後を追いかけて来たのではありますまいか。
やれやれこれにて一件落着だナ、と、八百屋へ寄り、魚屋の行列に加わり、ひと通りの買い物をすませました。
が、たった今見聞したことを、誰かに話したくて口がムズムズする。
そこで用もないのに肉屋に立ち寄り、
「ちょっとちょっとォ、見た?」
目と鼻の先の出来事だったにもかからわず、たまたま向かいのカフェが改装中で、さっきの大音量はてっきりその工事の音かと思っていた、とのこと。
肉屋のご主人が仕事ほっぽり出して物見高く舗道に出てきたので、買い物カゴさげた日本人のオバサン(ワタシです)は、「ウイークエンダー」の泉ピンコもかくや、得々と詳しい状況を解説しました。
バスを待ちながらパチリ。ただ今夕方6時。今日はぐっと冷え込みました。
前菜は、乾燥エシャロットと胡麻油をふった赤かぶサラダ
主菜は、鯖塩焼き、いんげん塩茹で、刻みパセリをふった蒸しじゃがいも
ガシャガシャドッカーンッ、というおそろしい音が間近から聞こえてきました。うひゃー、車の衝突事故? と、前方を見やれば、ありゃまこれはひどい、ミニスーパーマーケットの前に路上駐車しているワゴン車を、やって来た乗用車が斜めからぐいぐい押している。
ワゴン車の前にあった道路標識がその勢いで真っ二つに折れ曲がるほどのありさまです。
一方通行で両側にみっしり路上駐車が続くパリの典型的な狭い道なんですが、なんでまたあの車は斜めにつっこんだんだか・・
・・と、思う間もなく少しバックしては急発進して何度も何度もワゴン車に激突。ようやく軌道修正したかと思うと、今度はスピード全開でジグザクにこちらへ向かってきます。
いやはや、舗道だから安心とはとうてい思えず、回れ右して家に戻ろうとしましたね。ワタシの前方を歩いていた二、三人も血相変えて狂気の車から少しでも遠のこうと走り出しています。
とにかく万が一を回避しようと扉のデジコードを押すんですが、アワくって指がすべり、押しても押してもドアが開かない。
やっとドアが開いたのと、迷走する車が舗道のワタシの横をぎくしゃく通り過ぎたのが、ほとんど同時。
車は角を曲がったところで止まり、運転席から白シャツの男が出てきて、自滅しかかった愛車を点検しているようでした。
こちらもひざガクガクですが、このまま家へ舞い戻ったのでは週末に食べるものが無い。
それに、白シャツの男の顔を見てみたくないこともない、という欲求がムクムク湧いてきて、エンジンの止まった車のほうへつい二、三歩行きかけましたが、イカンッ、と、わが身を叱りつけ朝市へ向かいました。
刃物でも持ち出されたら大ごとです。
とはいえ、パリは過激派による無差別テロは時にあっても個人的な怨恨や「やけになってキレて」などが理由の大事件は起こりにくい、とは聞いたことがありますが。
なんとなれば、そういうことするのは合理的でない。
いくら殺人が成功しようが自分の身が拘束されて相応の罰をくらうのではやるだけ無駄、と、考えるものだそうです。
「酔っ払い運転ってとこだろ」
と、一部始終を目のあたりにしたミニスーパーマーケットのお兄さんは平然としたもの。
と、そこへけたたましいサイレンとともに、パトカーが二台続いてやって来ました。
白シャツの男が呼んだにしては早すぎる到着。不穏な走行車の後を追いかけて来たのではありますまいか。
やれやれこれにて一件落着だナ、と、八百屋へ寄り、魚屋の行列に加わり、ひと通りの買い物をすませました。
が、たった今見聞したことを、誰かに話したくて口がムズムズする。
そこで用もないのに肉屋に立ち寄り、
「ちょっとちょっとォ、見た?」
目と鼻の先の出来事だったにもかからわず、たまたま向かいのカフェが改装中で、さっきの大音量はてっきりその工事の音かと思っていた、とのこと。
肉屋のご主人が仕事ほっぽり出して物見高く舗道に出てきたので、買い物カゴさげた日本人のオバサン(ワタシです)は、「ウイークエンダー」の泉ピンコもかくや、得々と詳しい状況を解説しました。
バスを待ちながらパチリ。ただ今夕方6時。今日はぐっと冷え込みました。
前菜は、乾燥エシャロットと胡麻油をふった赤かぶサラダ
主菜は、鯖塩焼き、いんげん塩茹で、刻みパセリをふった蒸しじゃがいも
2013-11-17 08:13
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いやぁ、ビックリ。大事件でしたね!
事故に巻き込まれなくてよかったですね。
臨場感溢れる記事でした。
「ウイークエンダー」の泉ピン子、で転げました。(笑)
でもピン子と違って、実体験ですから、すごいです。
by とんちゃん (2013-11-22 04:42)
スーパーのお兄さんも肉屋のご主人もそうなんですが、犯人にはいっこうに関心を示さず、野次馬丸出しになるのはつぶされちゃった車のほうなんですよねえ・・
by ぐちぐち (2013-11-22 07:59)
おっかなかったですね!いろんな人がいるから気をつけないと。
でもその現場に私が居合せたら、どうすると思います?
きっと、嬉しくてキョロキョロしながら、
「現状保存!」とか言って、官憲の真似事でもしていることでしょう(涙)
by 式守錦太夫 (2013-11-26 02:21)
さすが警察ファンの式守さん!
by ぐちぐち (2013-11-26 07:54)