立ち呑み日記・貧乏人の前菜 [前菜]

スーパーの野菜売り場で、ポロねぎの太く白いところだけ切りそろえた5~6本の袋入りが、特売になっていました。

「貧乏人のアスパラ」。

ホワイトアスパラみたいにくったり茹で、ドレッシングをかけて前菜にするんですが、値段が安いところから、そんなふうに呼ばれたり、するんです。ホワイトアスパラは、季節モノで、たいへんにお高い。そこへいくと、ポロねぎは、一年中あって、お安い。

そういや長いこと食べてなかったナ、と、袋入りに、手が伸びました。

いつも行くマルシェの八百屋でも、顔見知りのオカーサンが、しょっちゅうポロねぎを束で買っています。こんなに買ってどうするの、と、いうぐらい、胸に抱えてお帰りですが、ご家族みんなが、お好きなんでしょうね。

じっさい、くったり煮抜いたポロねぎは、ねぎの出汁をまとったところにドレッシングとよくまじり、歯ざわりがざくざくして、とても美味しいです。

とはいえ、一本まんまで何本も買うと、青いとこばっかりの残りが出る。

「切りますか」
と、よくしたもので、八百屋のお兄さんは、それを見越して、切り捨ててくれようとさえします。

エエエエエッ、と、その申し出が当初は信じられませんでしたヨ。だって、スープなら、青いとここそ、ダシがよく出るわけですぞ。

だからといって、青いとこばっかり、冷蔵庫にどっさりあっても、持て余しちゃいます。「貧乏人のアスパラ」を、今まで敬遠していたのは、そこだったんです。

つくるのはカンタンです。塩を入れた水から茹でて、串が、すっと通るまでになったら引き上げる。以上。

以前、料理好きの友人からおしえてもらったレシピでは、エシャロットをたっぷり刻んで散らして、オリーブオイルをひたひたにかけておき、お酢をパパっと散らすんですが、これに加えて、うんと細かくとんとんしたニンニクとパセリも、自己流で加えました。

ざくりと繊維を断ち切るようにナイフを入れ、つゆがたれるところをほおばると、安い白ワインとよく合って、なかなかです。

「貧乏人の」などと、卑下しなくてもいいのに。あえてアスパラになろうとしなくとも、ポロねぎはポロねぎでいいのに。

だいたい、ホワイトアスパラの茹で汁は、灰汁(あく)が出て飲めたもんじゃないですが、ポロねぎのほうは、れっきとしたねぎスープ、ですからね。

「貧乏人の」と、フランス人は、どうあっても階級制度を持ち出したいんでしょうか。

こういう料理は、ほかにもあって、ナスをくったりするまで焼き、タマネギとパセリと油と塩コショウを加えてミキサーでがーっとペースト状に混ぜた前菜は、「貧乏人のキャビア」、です。


PIC_3838.JPG
ツとシの区別がむずかしいのはわかりますがねえ・・

前菜は、ニンジン千切りサラダ
主菜は、残り肉のスパゲッティー・ミートソース、ブロッコリー塩茹で


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