立ち呑み日記・数の子で一献 [前菜]

日本から送られてきた数の子を、いよいよ塩抜きしました。

マ、「いよいよ」と、いうほどのこともないんですが、年末年始に家を留守にしていたので、七草も過ぎた今になっちゃったんです。

みなさんも三が日に、数の子で一献、なさいましたか。

ぷちぷちぽちぽちぷち、と、噛めば噛むほど、つぶがパラパラに細かくなっていき、舌で探って、あ、まだあった(ぷち)、あ、こっちも(ぽち)、と、噛むたのしさ。

うっすらと苦味があり、後味が、やや生ぐさいというのか、とにもかくにも口中を清酒で洗わねば、と、すぐさま盃に手が伸びる、大人のお味。

それはそれは高価である、と、忘れがたく、頭にすりこまれてもいます。

ワタシらが子どものころ、ただてさえ高価な数の子を、ある商社が買い占め、あまりにも値段をつり上げたせいで消費者が敬遠したあげく、この会社が倒産してしまう、と、いう社会現象が、巻き起こりましたからね。

数の子なんてたのまれたって買ってやらないわよ、買占めて倒産だなんて、大人ってバッカみたい、
と、三学期が始まった学校で、知った顔して、さんッざんこきおろしたもンです。

たしかに、花がつををまぶしたお正月の数の子は、子どもの舌には、そうそう魅力的でなかった、かも、しれない。

ほかにもおせちはいろいろありますしね。

あらそう、だったら、津軽漬けもしくは松前漬けも今後いっさい食べないのネ、と、意地の悪いところをついてくる大人と出会わなかったのが、幸いだったかもしれません。

津軽漬けもしくは松前漬けは、大ぶりな数の子たっぷりなほうが格段においしいし、白いごはんもまた、どんどんすすみます。

アナタ数の子のところはいらなかったのよネ、と、賢(さか)しい大人に、おいしいトコを全部、かっさらわれるところでした。

さて、日本からの小包みに入っていた塩数の子の箱を手にとって、そういえば、と、気づいたんですが。そういえば、数の子の塩抜きって、これまでの人生で、一度もやったことないナ。

年末に帰省するときは、実家の母がすべてとり行っています。初心者に出来るんだろうか、と、一抹の不安を感じながら、箱の絵入り説明書きをよーくよーく読み、ボールに水を張って塩をまぜました。

数の子投入。まず三時間、次いで、二時間ごとに三回から五回、食塩水をかえる。

こまめに味見するのがコツです、と、いうんですが、これを真に受けて、こまめにどんどん味見しようものなら、出来上がったときにはすっかりなくなっている、なんてことに、なりかねません。

それでも、つい手が伸びて、まめまめしく、やりました。

あんがい簡単に出来上がり、賞味期限にやや難アリの花がつををまぶして、前菜にするつもりなんですが、あいにく日本酒を切らせているので、安い白ワインで、一献いきたいと思います。

PIC_3748.JPG
本日の料理の筆頭はじゃがいもソテーと目玉焼きののったサラダ。
サラダというと軽い一品に感じさせますネ。

前菜は、数の子、チコリと青リンゴとブルーチーズのサラダ
主菜は、舌平目ムニエル、インゲン塩茹で、刻みパセリをふりかけた蒸しじゃがいも、グリーンサラダ

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